第三章
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「今夜から妻や側室や愛人達をそちらでも悦ばそう」
「そして旦那様も悦ばれる」
「そうされるのですね」
「酒池肉林とコスプレ以外でも」
「スライムでも」
「そうだ、今夜からな」
こう言ってだ、伯爵は朝起きてすぐから好色さを全開にして言った。とかく彼は好色さに満ちていた。
朝と昼は普通に政務に励み学問と馬術や剣術等で鍛錬に励んだ。領主としても人間としても昼はまともだった。
だが夜になるだ、彼は妻と側室達を自分の部屋に集めた。そうしてこう言うのだった。
「今宵は新しい楽しみをはじめよう」
「といいますと」
妻が女達を代表して彼に尋ねた。
「それは一体」
「うむ、これだ」
夜着姿の妻に答えた、見事なブロンドと優しい湖の色の目が麗しい。優し気で気品に満ちた顔立ちで胸も素晴らしい大きさと形だ。
その妻にだ、彼はスライムを見せて話した。
「このスライムを使ってだ」
「そうしてですか」
「宴を行う」
夜のそれをというのだ。
「これよりな」
「そうなのですか」
「でははじめるのだ」
伯爵はスライムに言った、するとスライムはぷるんと身体を震わせた。どうやらそれが返事で知能はない筈だが伯爵の言葉に応えたのがわかった。
スライムは女達の方に這っていった、動きは鈍い。だが伯爵の妻伯爵夫人と俗に言われる彼女の足元に来ると。
身体を急にゼリー状にさせた、そうして妻の夜着にへばりついた、すると夜着が。
へばり着かれた部分がどろりと溶けてその見事な肢体、白い肌を白のブラとショーツで覆った身体が見えた。伯爵は自分の夜着を侵食され徐々に裸になっていく自分自身を見て驚いた、そうして夫に尋ねた。
「これは」
「うむ、このスライムは木綿の生地が好きなのだ」
「木綿が」
「奥方の夜着は木綿だな」
「はい」
生地はそれだとだ、伯爵夫人も答えた。
「そうです」
「その木綿を溶かして食べるからな」
「服がですか」
「その様に溶けるのだ。肉食性でないから身体は襲わないが」
「服は、ですか」
「溶かす。下着もな」
「あっ」
伯爵夫人は夫の言葉に気付いた、するとだった。
今度は下着まで溶かされた、忽ちのうちに一糸まとわぬ姿になった。そしてスライムはゼリー状になり伯爵夫人の身体にまとわりつき。
身体はやがて無数の触手の様になって伯爵夫人の見事な肢体を幾条にもまとい胸や手足を縛り蠕動をはじめた、伯爵はガウンを羽織って自身の椅子に座って様子を見ていたが。
無数の透き通った水色の触手に身体中を舐められ喘ぐ妻に笑って話した。
「そのスライムは草食性だが」
「それでもですか」
「人の女の肌が好きな様でな」
「それで、ですか」
「その体温や肌触りが好きらしい」
それ故にというのだ。
「それで女
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