第六章
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「親戚もだし、兄弟も」
「弟さん二人いたわね」
「あとお兄さんが一人」
「四人兄弟の二番目よね」
「男兄弟の中でいつも漫画とかおやつとかおかずの取り合いで取っ組み合いの喧嘩もしょっちゅうだしね」
それが真花の家庭だった。
「お家の人の出入りも多いけれど」
「何かわかるわ」
「そうした家族だと」
「どうした人がお家に来るか」
「まあ紳士とかレディーとかいう人はね」
それこそというのだ。
「一人もいないわね」
「賑やかで明るいのはわかるけれど」
「それで楽しそうね」
「喧嘩ばかりでも雰囲気自体はいいと思ったけれど」
「実際いいお家よ、ただ本当にガサツと言うと」
真花が問題となっているそれはというと。
「やっぱりね」
「相当よね」
「だから自然と真花ちゃもなのね」
「そうなってるのね」
「ええ、オコジョみたいに」
ここでは自分から言った、おかずの唐揚げで弁当のかなりの部分を占拠している白いご飯をどんどん食べながら。
「そうなったのよね、しかもお家のすぐ裏に山があって」
「そこで遊んでたのね」
「ずっと」
「そうしていたのね」
「それで余計にね」
子供の時の遊びもそうで、というのだ。真花達が住んでいる街はすぐ傍に山があることが特徴になっているのだ。
「こうなったのかしら」
「ううん、そこまさにオコジョじゃない」
「オコジョも山にいるし」
「そのものじゃない」
「茶道はお茶とお菓子美味しいから続けるけれど」
こうも言う真花だった。
「結局私は行儀作法とか無縁?」
「今言った茶道続ける理由が何よりね」
「もう行儀作法よりそっちが上になってるし」
「その時点でアウトね」
「じゃあもうね」
「真花ちゃんこのままオコジョかしらね」
「行儀作法はってことで」
友人達もやれやれとなった、見れば彼女達の弁当はそれぞれ可愛い弁当箱の中に女の子らしい感じの盛り付けの料理が入っている。真花のものとは全く違う。
それぞれの弁当を食べつつだ、友人達は真花に話した。
「けれど少しでもね」
「ましになってるし」
「続けるのもいいかも」
「やっぱり継続は力なりだし」
「お茶とお菓子が美味しいって言うこと自体あれでも」
「続けてもいいわね」
「そうよね、じゃあ茶道は続けて」
真花はドカ弁を食べ続けつつ友人達に話した。
「それで本も読んで」
「少しでもっていうのね」
「行儀作法を身に着けていく」
「そうしていくのね」
「そうするわ」
こう答えてだ、そしてだった。
真花は行儀作法を学びそうして身に着ける努力をしていった、それは高校時代ずっと続け大学に入ってからもだった。
続けていき就職した時にだ、父と同じく工事現場で働くことになったが。尚これは兄も親戚の多くも
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