第三章
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「本当にね」
「シビアね」
真花が言うとだった、今度は三人で言ってきた。
「だってガサツ過ぎるから」
「動作の全てが」
「それで生活も」
「何か腹巻してるおじさんみたいよ」
「寝る時もジャージって言ってたわよね」
「お家でも」
「楽だから」
だからだと言うのだった。
「だからね」
「パジャマは?」
「そういうの着ないの?」
「お洒落とかは」
「だから楽だから」
あくまでこう言う真花だった。
「それでなのよ」
「寝る時ジャージなの」
「色気も何もなくて」
「お洒落の欠片もない」
「下着で寝るのは冷えるし」
夏でもだ、実は真花は結構冷え性で夏でも生地が薄く半ズボンと半袖のランニングで出る様な格好で寝ているのだ。
「ましてやブラウスだけとか」
「ああ、上に着てね」
「下はショーツだけ」
「その恰好ね」
「これも冷えるし」
大人な寝間着とされるこの恰好もというのだ。
「だからね」
「冷えることには気を使ってるけれど」
「やっぱりお洒落じゃないわね」
「どう見ても」
「お洒落っ気もないし」
「動きもガサツだし」
「これじゃあ彼氏当分無理かしらね」
友人達はやれやれとなった、そして真花のバスケの動きを見たがやはり動きはよくてもガサツなものだった。
真花はとかく動きがガサツであり何かとそれが目立った、それで周りもこれでは真花が求める彼氏なぞ夢のまた夢だと思った。
それでも真花は何とか彼氏が欲しいと思っていた、それで友人達は彼女にまた言った。今度は昼食の時だった。
母に作ってもらった弁当、巨大な弁当箱の中にある伝説のドカ弁を食べる彼女に対してあえてこう提案した。
「あの、茶道とか華道やってみる?」
「そういうので女の子らしくなってみる?」
「あと社交ダンスとかね」
「そういうのしてみたら?」
「そこから女の子らしくなってね」
「ガサツじゃなくなったら?」
「茶道?」
真花は弁当を貪るのを止めて友人達に応えた、見れば左の頬に米粒が付いているがこれはいつものことだ。
「そういえばそういうのってね」
「真花ちゃんやったことないでしょ」
「そうしたことは」
「行儀作法身に着けることとか」
「なかったわね」
実際にとだ、真花も答えた。
「本当にね」
「そうよね」
「それじゃあね」
「一回やってみたら?」
「それでそのガサツさなくしたらね」
「そうしたらね」
「彼氏も出来るんじゃないかしら」
こう真花に言うのだった。
「だからね」
「そういうのちょっとやってみたら?」
「茶道とか社交ダンスとかね」
「そうね、確かにこのままじゃ彼氏出来ないでしょうし」
それならとだ、真花も頷いた。
それでその日のうちに高校にあるそうした部活を覗
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