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オズのキャプテン船長
第十一幕その一

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                第十一幕  オズの国の境
 バイキングの人達と楽しい時間を過ごしてでした、皆はまた航海の旅に出ました。船長は海に出てすぐに皆に言いました。
「さて、最後はね」
「遂にですね」
「今回の冒険も最後ですね」
「楽しくて長い旅でしたけれど」
「いよいよですね」
「終わりなんですね」
「次に行く場所でね」
 まさにそこでというのです。
「終わりだよ」
「それで次は何処に行くんですか?」
 恵梨香が五人を代表して尋ねました。
「それで」
「境だよ」
「境?」
「そう、オズの国と外の世界のね」
 そこにというのです。
「皆まだそこには行っていないからね」
「あのヨルムンガルドがいる」
「そう、そこだよ」
 まさにそこだとです、船長は恵梨香に答えました。
「今度はね」
「そこに行ってですね」
「そしてね」
 そのうえでというのです。
「最後にしようね」
「オズの国と外の世界の境ですか」
「そう、オズの国の周りは全部海で」
 それでというのです。
「外から見たら只の海でそこに入っても」
「そうしてもですか」
「運命によって導かれていない限りはね」
 オズの国に入るべき人でないと、というのです。
「船でも飛行機でもね」
「オズの国に入っても」
「素通りするんだ」
「だから皆オズの国には行けないんですね」
「そうなんだ、そして渦みたいに特別な方法でもないとね」
「オズの国からもですね」
「外の世界に行けないからね」 
 そうなっているというのです。
「だから皆オズの国には行けないんだ」
「この地球にあっても」
「そうだよ、そしてそのオズの国とね」
「外の世界の境にですか」
「今から行こうね」
「そしてそれがですね」
「最後だよ」
 今回の冒険のというのです。
「そうなるよ」
「遂にですね」
「そうなるんだ」
「そこに行けばね」
 今度はモジャボロが五人に言ってきました。
「ヨルムンガルドにも会えるからね」
「その物凄く大きな蛇さんですね」
「うん、その大きさたるやね」
「オズの国を一回りですね」
「それが出来る位だからね」
「とんでもない大きさですね」
「神話だとさらにだよ」
 教授はこちらのヨルムンガルドのお話をしました。
「何しろ世界をね」
「オズの国どころか」
「そう、広大な世界をね」
「一回りしていますか」
「だからね」
 それでというのです。
「遥かに大きいよ」
「神話のヨルムンガルドは」
「相当にね」
「オズの国も広いけれどね」
 ビリーナはこのことを実感しています。
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