第7章:神界大戦
第223話「閉ざされた道」
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なのはさん、霊力は使えなかったはずなのだけど……」
司の話から、その力を放ったのは優輝だと分かっている。
だが、その力を集めたのはなのはだ。
霊術を会得していないなのはが、魔力だけでなく霊力も、果ては理力すら集束させ、あまつさえそのエネルギーを丸ごと優輝に譲渡したのだ。
それは、今までのなのはからしてあまりに飛躍し過ぎた成長だ。
「いくら“意志”一つで大きく変化するとはいえ、それまで圧倒的差だった神々に対して、ありえない……」
それ以前に、なのはは洗脳に抵抗した上、その直後に集束しておいたエネルギーを以て神々の攻撃を防ぎ切り、さらにその力を再利用して圧倒的な身体強化をしていた。
つまり、最後に優輝が放った極光と同等のエネルギーをなのはは使いこなしていた事の証明に他ならない。
「……これは、直接聞かないといけないわ……なのはさんに、それと奏さんにも」
司曰く、なのはは神界に来て少ししてから調子が良かった。
奏もそうだったようだが、脱出直前の動きはあまりに顕著だった。
故に、リンディは一度なのはと奏からも話を聞く事にした。
「(……尤も、今は二人共眠ってるのだけど)」
さすがに活躍した分、反動も凄かったのか、なのはと奏は他数名と共に休息から仮眠に移っていた。
熟睡しているため、簡単には起きない事もリンディは把握済みだった。
「(情報を聞くにしても、戦力として頼るにしても、今は何がなんでも彼女達を休ませる必要がある。……猶予がある訳でもないのだけどね)」
リンディも、出来るならすぐにでも情報を聞きたい。
だが、それが出来ないと分かる程に、司達は疲弊していた。
先程の司への聴取も、本来ならもっと事細かく聞くつもりだった。
聴取中の精神的に参っている様子の司を見るまでは。
「(皆、取り繕ってはいるけど……自覚している以上に疲弊が激しいわ)」
一番マシに見えたのはとこよと紫陽、サーラだけだ。
他の面々は、取り繕ってはいたが明らかにそれ以上戦えない程に疲弊していた。
「(神界……それほどなのね)」
話を聞くだけでも絶望的な戦力差が分かる。
むしろ、よく帰ってこれたと感心してしまう程だ。
「(……これから、どうするべきなの……?)」
少数精鋭でも全く敵わなかった。これでは人員を集めても烏合の衆でしかない。
加え、要の存在であった優輝や祈梨、ソレラももういない。
祈梨とソレラに至っては、最初から敵の手に堕ちていた。
唯一、司だけでがまだ対抗する手を残しているが……焼け石に水だ。
「……一度、落ち着くべきね……」
一旦考えるのをやめて落ち着くべきだと、リンディは判断する。
一息つき、いつもの砂糖
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