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戦闘携帯のラストリゾート
怪盗乱麻と女城主の対面
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度はクチートの笑顔のような本性を欺くためのものなんじゃ……

【リアクションがずれてますよ。ちゃんと説明しないからラディがドン引きじゃないですか】
「あ、ごめんなさい……怖がらせてしまったわね……」

 わたしのリアクションを見てシャトレーヌさんは結構しょんぼりした様子で椅子に座りなおす。

「あの子たちのことはあくまでリゾートのポケモンバトルを任せるのに足る人たちだからだし……貴女のことも、まだ経験が少なくて年も若いのにあれだけバトルが出来て、しっかりとした振る舞いができる子なんだなって感動したの……別に取って食おうとかそういうつもりじゃなかったのよ? 不愉快だったわよね……」

 意気消沈、という言葉がぴったりなほどふわふわした髪がしぼんで背中が丸くなる。こうしてみると結構おばあちゃんっぽくも見える……なんて冷静さを取り戻したところで、わたしが怪盗らしくもなく取り乱したことを自覚した。
 と、とにかく話題を切り替えなきゃ。

「い、いいわそんなこと。それより……そう、シャトレーヌって四人いるのよね?その四人で管理者なの?」
【管理者は目の前にいる彼女一人ですよ。他の三人は彼女がポケモンバトルの実力と気概を認め、姉妹と認めた相手であり特にこのリゾートをどうこうする権限はありません。公にはシャトレーヌ四姉妹、ということになっていますが彼女はあくまで施設の運営者。時々他のシャトレーヌとのバトルを行う程度ですね】

 落ち込んでいるシャトレーヌに代わりスズが答える。

「なるほどね……で、結局『模犯怪盗』じゃなくてわたしが呼ばれた理由は?」
【スズはさっき女の子が好き、と言いましたがより正確な表現をするなら、彼女は大体の人間は好きですが少年に近づくのは苦手なんですよ。シャトレーヌが全員女性なのも、そうした理由です】
「あっちの怪盗もいい子だとは聞いているのだけど、できれば貴女にお願いしたかったの。でも嫌になってしまったかしら……」

 最後はシャトレーヌが言う。眼帯をつけていない方の目はわたしから反れていた。それはつまり、少年が苦手な理由は聞いてほしくないんだろう。最初も話したくはなさそうだったし。
 とりあえずわたしが呼ばれた理由はわかったから、後は予告状を渡そう。


「わたしの実力を認めてくれているのは理解したし素直に嬉しいわ。だから……この予告状、受け取ってくれるわよね?わたしは自分の力であなたたちが守る宝を盗み出す。一週間後……バトルの大会で優勝者に宝が渡される前に。あるいはわたし自身が優勝者として檀上にあがるかもしれないけど。八百長じゃない、真剣勝負こそ怪盗が盗みに来るのをみんなが見る意味があるはずだから」


 シャトレーヌの机に予告状をそっと置く。取り乱してしまったもののやっと言いたいことが
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