T La bambina da I'ARIA…
第004弾 凪優とキンジとアリア
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が成されている。
「フルシティーロースト」。この焙煎は酸味がなくなり、焦げ臭さも強くなるのが特徴である。「炭火焼珈琲」に使用される豆と同じ程度の焙煎度といえば解るだろうか。
豆が決まったら、次は豆を挽く作業に移る。エスプレッソを淹れるにあたって、この豆を挽く作業が一番重要なのだ。この作業で完成品のエスプレッソの味が決まるといっても過言ではない。
「グラインダー」呼ばれる機械で豆を挽いていく。今回淹れるのはエスプレッソだから、粒子の大きさが白砂糖程の大きさになる「極細挽き」が良いだろう。
豆を挽き終わったら、粉が新鮮な状態なうちに、エスプレッソマシンの「ポルタフィルター」と呼ばれるフィルターに詰める「ドーシング作業」。
詰め終わったら、ホルダーの側面を軽く手の平で叩き、粉を水平に慣らすという「レベリング」作業だ。
慣らしたら、「タンピング」という作業に入る。
「タンパー」と呼ばれる重しでホルダーの上から真っ直ぐに力一杯押す。
タンピングが終わり、ホルダーのヘリに付着している余分な粉を綺麗に払う。
次にエスプレッソマシンの抽出ボタンを押して湯通しをしておく。
湯通しが終わったらホルダーをマシンに優しくセットする。
優しくセットしないと今までのタンピング作業が水泡に帰す事になるので、注意せねば。
ホルダーの下部にカップをセットし、マシンの抽出ボタンを押す。
ボタンを押して4〜5秒位でとろりとした液体が出始める。
そして徐々に濃い茶色だったものが淡い茶色になっていく。大体、ボタンを押してから30秒後、抽出が完了し、「エスプレッソ・ドッピオ」の完成だ。
完成したエスプレッソに「ズッケロ・ディ・カンナ」を添えてアリアの下に配膳する。
「ほい。お待たせ。エスプレッソ・ドッピオね。」
アリアは差し出された「エスプレッソ・ドッピオ」を受け取り、口にする。
「ありがと・・・・・美味しい。凪優は淹れるの上手いわね」
私の淹れた珈琲はアリアに大絶賛だったようだ。
「まぁ、毎日コーヒー淹れてるしね。貴族様の口に合って良かったわ」
私もそう言って、先ほど淹れた珈琲を口にする。
「なぁ、凪優、何でアリアが貴族だって解るんだ?」
キンジが珈琲カップ片手に私に尋ねた。
「まぁ、以前調べたことあったし。あと雰囲気」
「ねぇ・・・二人共」
私とキンジの会話を遮るようにアリアが発言した。
「どうしたのよ、今度は」
「おなかすいた」
アリアの言葉に私は時計を見る。壁の時計の時刻は17時46分だった。
「あー、もうそんな時間だっけ。今から作るわ。夕食」
私は夕食を作るべくキッチンに向かう。
「ねぇ
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