第五章
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「悪戯ですね」
「違います」
「本気です」
「間違いなく本気です」
「そうなんですよ」
からかわれたと思って内心残念に思う八条を物陰から見てだった、双子はそれは絶対に違うと話をした。
「これで何通目か」
「ラブレターをそう思われることは」
「お相手の方とは絶対にお会いしても」
「それでも」
「お友達でいようとか」
「そうしたことを言われることは」
それはというのだ。
「いつもです」
「ラブレターいつも貰ってる」
「やっぱり」
「あの方ならと思っていたけれど」
「そうだったのね」
「僕はもてる人ではないですから」
完全に思い込んでいる言葉だった。
「告白の筈がありません」
「何でそう思うのか」
「そこが不思議だし」
「一体どうして?」
「義和様はそう思われるのかしら」
双子はこのことがわからなくなった、そしてさらに調べると。
八条はバレンタインでは毎年チョコレートを山の様に貰っていた、勿論ホワイトデーのお返しも一人一人に忘れない。
だがそのチョコレートもだ。
「義理しかないとか」
「そんな筈ないのに」
「何でそう思うのかしら」
「調べたらどのチョコも手作りで」
「丹精込めて作っているのに」
「それで義理とか」
そう思うことがというのだ。
「どうしてそう思うのかしら」
「不思議よね」
「あの、義統様ってね」
「ひょっとしてね」
双子は同時にあることに気付きそれで言った。
「思い込んでるのかしら」
「ご自身で」
「もてないとか」
「そうした風にね」
そうではないかというのだ。
「まさか」
「ひょっとしてと思うけれど」
「あの方は」
「そうじゃないかしら」
「ああした風にね」
「ご自身でね」
もてないと勝手に思い込んでいるのではないか、こう話してだった。
そうしてだ、二人でさらに調べるとやはり八条はそうだった。
自分をもてないと勝手に思い込んでいてそうしてだった、ラブレターもからかいか友達として付き合おうと悪意なく答えたりチョコレートそれにプレゼントもあくまで義理だと思うのだった。それでだった。
多恵と千恵はまた二人で話した。
「ある意味凄いわね」
「もてないと思われるにしても」
「その思いが強過ぎるわ」
「どうしてあそこまで思うのか」
「不思議ね」
「かえってね」
八条の容姿とスペックそしてに社会的な立場から絶対にないと思っていたし実際にそれは違っていた。それならだった。
彼がもてないと思い込んでいる原因を突き止めた、それでだった。
二人でさらに調べていった、すると。
幼い時まだ幼稚園の時に好きだった子に冗談でもてないと言われたとのことだった、二人はこのことを知って今度は。
焼き肉屋で焼き肉を食べつつ
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