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ストライクウィッチーズ 流星の白虎と暴れ馬のウサギ
運命が動き出す時……。前編
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怒号が鳴り響く。
「あと1時間で、入港!!全員、速やかに下船用意!!」
この士官の怒鳴り声で、後味の悪い夢から、強制的に覚醒しつつ、鉄の様に重い瞼をこじ開けた俺に飛び込んできたのは、三段ベッドの床版だ。
はぁ〜……ったく、たまに303高地の戦い以外の夢かと思えば、あの糞みたいな追悼式の夢か……。
本当に303高地の戦い以来、ロクな夢を1つも見た事が無いな……。それでも、アレ(303高地の戦い)そのものより、1000万倍はマシなんだろうが……。
その思いつつ、俺は夢のせいで、寝たのに全く疲れが取れずに重い体を起こす。
っていうか、海軍の連中は、よーくこんな棺桶じみたベッドで寝れるな……。背中が痛くて、堪ったもんじゃねぇ……。
これだったら、最初から、地面で寝た方が寝れるぜ……。まぁ……俺が元コマンドの人間って事もあるんだろうけど……。
後味の悪い夢に染まっている脳内思考を無理やりチェンジするかのように、そう思いつつ、痛む背中を揉みながら、俺は他の下船予定の兵士やウィザード達に混じって、身支度を整え、荷造りをする。
「「「………」」」
その間、普通の兵士だけじゃなく、同族であるはずのウィザード達からも、大量の視線が俺に飛んでくる。
まぁな……周りに居る殆どの兵士やウィザードが、陸軍の歩兵や戦車兵、砲兵が着る様な野戦戦闘服に身を包んでいるに対し、俺は特注のパイロットスーツに身を包んでいるだから、そりゃ嫌でも目立つし、視線が行くよな……。
「……はぁ」
最早、押し寄せる視線への対応すら、めんどくさい俺は黙々と荷物をダッフルバッグを放り込んで、荷造りを終えると、そそくさと視線とむさ苦しい空気から、逃げる様に居住ブロックを後にする。
そして、流れる様にダッフルバッグを背負いながら、階段を上り、飛行甲板に出る。
サラトガの艦載機であるグラマー社の『F6F ヘルキャット』が、ズラリと並ぶ甲板に出た瞬間、むさ苦しい空気の籠る居住ブロックとは、比べ物にならない様な新鮮な空気が肺の中へ、入ってくる。
潜水艦乗りが「空気がウマい!!」何て、言うのが分かるな……。
「……ふぅ」
そんな新鮮な空気は勿論の事、余計な視線も感じない事もあって、冷めた心でも、少なからず開放感を感じながら、深呼吸しつつ、新鮮な空気を吸い込んでいた時だった。
『発艦準備、発艦準備!!各作業員、配置に付け!!ウィッチ隊及び、戦闘機隊は速やかに発艦準備!!』
と、甲板だけではなく、空母全体に凄まじいサイレンが鳴り響くと同時に、間髪入れずに一斉に看板上に作業員達が飛び出し、作業車が所狭しと走り回る。
この突然の出来事に対して、俺だけではなく、他の甲板に上がってきた兵士やウィザード、陸軍所属のウィッチ達が、思わず呆然とし、ざわつきだす。
そんな中でも、サラトガ乗員と艦載機の
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