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魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
Epica57はやてとルシリオン
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手にとって、もう1度「いただきます」した。フォークで一切れ取ってパクッと口に含む。
「ん〜〜〜〜♪」
「ケーキと言えばやはり翠屋だな」
「まあ嬉しいわ〜♪ 今日1日だけで私、とっても幸せになっちゃった♪」
ご機嫌な桃子さんは軽い足取りで、「ごゆっくり〜♪」と声を掛けてくれた美由希さんと一緒に厨房に戻った。ケーキを一切れ、また一切れと口に運んでく中、チラッとルシル君の食べてるケーキに目が行く。
「ん? 一口食べるか?」
「ええの? じゃあお言葉に甘えて・・・」
ルシル君のケーキにフォークを伸ばそうとしたら、ルシル君が一切れのケーキを刺したフォークを、「さ、あーん」私へと差し出した。
「え・・・!?」
「ほら」
まさかのあーん攻撃に私はしどろもどろ。別段特別な行為やないけど、ルシル君から率先してやったってゆうのがミソや。目の前には間接キスになるフォークに刺されたケーキ一切れ。ふと、別の方に視線を向けると、桃子さんと美由希さんがこちらを覗きこんでた。私の視線に気付くとサッと頭を引っ込めた。
「〜〜〜〜! あ、あーん!」
嬉し恥ずかしイベントを私は「パクッ」と攻略。ルシル君の口に触れてるフォークが、私の唇が触れながら離れてく。
「わ、私のも食べさせてあげるな。あーん」
一切れに分けたケーキを突き刺したフォークをルシル君に差し出すと、ルシル君は躊躇いなく「あーん。うん、美味しいなソレも」食べた。ルシル君の口に触れたフォークで自分のケーキを切り分けて、パクッと食べる。
(ルシル君とキスしたこともあるのに、ものすごい照れくさい)
その後はドキドキしながらケーキを食べ終え、レジでのお会計を済ませる。そして士郎さん達のご厚意で、車椅子やお供え物が入ったままのトートバッグを預かってもらい、帰り際に高町邸に取りに行くことになった。
「はやてちゃん、ルシル君、ありがとうございましたー!」
「ありがとー!」
「またのご来店をお待ちしています!」
士郎さん達に見送られながら私とルシル君は翠屋を後にして、次の目的である元八神邸へと向かう。幼少の頃にみんなで歩いた道を通り、「久しぶりやね」ミッドに家を移すまで過ごした八神邸が視界に入った。
「ルシル君やシグナム達と過ごした生家。今はもう他の人の手に渡ってるけど、私たちの始まりやと今も思うてる」
表札が“八神”やなくなってる元私たちの家。この家をルシル君と見ておきたかった。シグナム達が目覚める前は、ルシル君と2人で過ごしてた。そんでルシル君が来る前は、父さんと母さんと過ごしてた、私の始まりの家。
「ミッドに引っ越す前にも1度聞いたが、本当に良かったのか? この家を手放して。維持費くらい俺たちの稼ぎなら余裕で
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