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木の葉詰め合わせ
本編番外編
日常番外
火影様の災難な一日
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の手首を掴んで自分の方へと引き寄せる。
 ここで姫君だけでなく、ミトや扉間の様子が可笑しい事にさっさと気付けば良かった……!
 思い返すだけで、頭を抱えてのたうち回りたい。

「柱間様……。そのお話は本当なのですか?」
「ええ! ――って、あれ?」

 なんだか桃華にしては背が高いし、同じ黒髪でも長さが違う。
 変だな、と思って姫君に向けていた視線を戻せば…………。

「――◯△×◎!?」

 ……とんでもない目付きで私を睨んでいるマダラでした。

「そ、そんな……っ! は、柱間様が……!!」

 涙ながらに部屋を飛び出していってしまった姫君。
 従者の方が慌てて追いかけていく中……私は引き攣った表情を浮かべて、マダラへと微笑みかけた。

 どうしよう。滅茶苦茶居心地悪いし、なんか羞恥で死ねそう。

「あら? どうしたのですか、柱間様。先程見覚えのある方が部屋から出て来たのですが……何をなさっているのです?」

 今頃になって書類と共に現れた桃華。せめて数分前に来て下されば嬉しかったのに。

「その……マダラごめん。多分明日には里中で恐ろしい噂が立っていると思うから……」
「…………」

 気のせいである事を祈るが、里のあちこちから若い女性の悲鳴が上がっている。

 どうしよう、大変な事に成った。冷静さを失った自分ってマジでやばい。
 マダラの手首に添えていた指先が滅茶苦茶強張ってる。
 この距離といい、位置といい、さっきの台詞といい……絶対勘違いされてしまったのは間違いない。

 怒りで耳が赤くなっているマダラ。
 分かるよ、その気持ち。男だと思っている相手にこんな事されてみろ――誰だって気持ち悪いし、腹立てるよね……。

 だから、私は笑顔で言ってやりました。

「――でも大丈夫! 妙な噂を聞いてもマダラと結婚したいと思ってくれる奇特な娘さんを、オレが責任もって絶対に見つけて来るから!」
「――――殺す!!」

 どこからとも無く取り出したクナイで襲いかかって来るマダラと、それから逃げる私。
 その光景を見た里の人々の間で、暫くの間世にも恐ろしい噂が囁かれる事になったのだが、それはまた別の話とさせて頂こう。

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