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ウルトラマンゼロ 〜絆と零の使い魔〜
黒星団-ブラックスターズ-part7/Let’s 侵略!
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式爆弾を用意してな。その際は貴様らにも働いてもらうぞ』
バロッサ星人は、獲物としているこのジャンバードすらも脅迫材料として利用することも考えていた。この国の人間にとってもジャンバードは始祖ブリミルの時代からの重要な遺産にして謎の多いオーパーツ。サツキに人質としての価値をトリステイン政府が見出さないとしても、この船に遠隔操作式の爆弾を仕込む。ブラックたちに盗ませてきたマジックアイテムよりも、そしておそらくサツキ以上に失うことを避けたがるはずだ。
「『ところで…俺の知らないところで妙なことをしたりしてないだろうなぁ?』」
すると、バロッサ星人はジロッとブラックたちを睨みつける。
こちらを見透かそうとする視線の重さにブラックたちは息を呑むが、極力平静さを維持しながら、一番冷静なノヴァがバロッサ星人に返答する。
「当然だ。ここまでお前に従った以上我々にとっても、ウルトラマンもこの国の者たちも敵と言うしかなくなった。今更私たちに、この国で真っ当に暮らせることはない」
「『ふん、まぁわかっているならいい。いいな、絶対にこの俺に逆らうなよ?さもなければ…』」
そう言ってバロッサ星人は、一本の剣の刃をサツキの首筋に、ギリギリ切れない程度に押し当てる。しかもその剣は、ブラックたちに盗まれたデルフリンガーだった。
「ひ、た…助けて…ブラックさん」
しかもそれだけではない。サツキの口から、先ほど彼女を介したバロッサ星人の口の利き方と違い、か細い可憐な少女の声が漏れ出た。
「サツキ君!」
「ブラックちゃんダメ!」
 思わず身を乗り出しかけるブラックだが、シルバとノヴァが咄嗟に彼女の肩を掴んで止めた。
今の少女らしい声を出したサツキだが、今のはサツキ自身の意思によるものではなく、バロッサ星人が彼女を演じただけに過ぎない。ブラックたちが逆らわないよう徹底的に彼女たちの精神を追い込ませるために。
自分が最後に利を得るためならどこまでも利用し尽くし、あらゆる非道な手段をも厭わず欲しいものを手に入れる。それがこのバロッサ星人のやり方であった。交渉だなんてよく言えたものである。
「おいテメェ!こんないたいけな娘っ子を俺に切らせるのか!んなことしてみろ、俺の相棒が黙ってねぇぞ!」
デルフも当然黙っていられなかった。サイト以外の誰かに無断で振るわれるのも気分が悪いが、こんな外道に使われるのも凄まじく業腹なことであった。
「『ウルセェ剣だな。貴様も武器らしく黙って俺に従え。余計なことは喋るなよ。この娘の命が惜しけりゃな』」
ブラックたちにもしたように、今度はデルフをも脅すバロッサ星人。
「卑怯モンが…」
「『なんとでも言え。尤も、この小娘を盾にせずとも、貴様らのように『怪獣の力を行使できるだけ』で本物の怪獣ではない小娘の集団など、狙ったものはどんな奴からも奪い
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