安心感
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<ピラミッド>
アルル達の逃亡は短時間で終わった。
何故なら、直ぐに行き止まり追い詰められたからである。
もう既に、体力も魔法力も尽き、戦う気力も尽きかけている状態だが、容赦なく襲い来るモンスター達に向け剣を構えるアルル。
重く閉ざされた石戸を背に、最後まで抗ってみせるつもりだ。
「みんな…私が敵を引き付けるから、隙が出来たらさっきの部屋の更に奥まで逃げて!」
満身創痍…今のアルルがまさにこれだ!いや、アルルだけではない…みんな戦える状態ではないのだ…
「アルルを置いて逃げ帰ったら、リュカさんに殺されちゃうよ!最後までみんなで頑張ろうぜ!」
「ウルフ…」
「そうよ!私達は仲間なのよ。見捨てる事なんて出来ません!」
「ハツキ…」
「元はと言えばウチが招いたピンチや!逃げる訳にはいかんやろ」
「エコナも…」
全員が見つめ合い頷く。
「じゃぁ、行くわよ!!」
「「「おお!!」」」
アルルの掛け声と共に、全員が踏みだそうとした次の瞬間………
(ゴゴゴゴゴゴゴゴゴ……………………)
背にした石戸が開き、其処には優しい表情のリュカが立っていた!
「リュ、リュカさん!!」
「やぁ…あれぇ!?やっべぇ…ピンチじゃん!」
そう言いながらも表情は変わらない。
「リュカさん!?来てくれたんですね!リュカさんが来てくれれば、ピンチなんて吹き飛びますよ!」
現金な事にウルフがはしゃぎ出す。
しかしリュカの後ろから大量のモンスターが迫ってきている!
「喜んでいるとこ悪いんだけど、僕も大量のモンスターに追われているんだ!黄金の爪を持って来ちゃったから…テヘ?」
リュカは肩を竦め笑いながら話す。
「「「……………」」」
「『テヘ?』じゃねぇー!!そんな物置いてこいよー!!」
ウルフの突っ込みは尤もだ!
ピンチを脱し、更なるピンチに陥ったアルル達…
しかしリュカが側に居るだけで、こんな状況でも生き残る希望が心に灯り、絶望的だった思いが消え去ってしまうのだった!
「リュカさん!この部屋の奥から、新鮮な空気が入って来てます!間違いなく出口が存在しますよ!」
「そうか……では戻るより進んだ方が早いね!目の前の敵を突破するぞ!」
「「「「おお!!!」」」」
リュカの力強い言葉に、皆力が漲る!
<ロマリア>
アルル達はリュカのお陰でピラミッドから脱出し、リュカが用意しておいたキメラの翼でロマリアまで戻ってきた。
ロマリアの宿屋へ着くなり、みんな泥のように眠ってしまった。…リュカ以外…
その間リュカは、自身のルーラをコッソリ使い、アルル達に内緒で一汗かくのだった!
丸一日休み、今回の反省会と称しリュカの部屋に集まるアルル達…
使用した形跡のないベットが気になるも、リュ
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