第三章
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「ぐっとくるな」
「俺もだよ、まあそれは人それぞれだよな」
「パートナーの外見の好みまで人種入れるとな」
それはだ。
「極端だよな」
「そうだよな、好みはそれぞれだしな」
「そこに差別とか入れるとな」
「またお門違いだよな」
「どうしてもな、けれどホリディは今じゃか」
私は彼女の話に戻した、今飲んでいるコーヒーはブラックじゃない。クリープを入れてブラウンになっている。
「太ってたか」
「今のアメリカの食事でな」
「金出来てちゃんとしたもの食わないか?」
「それでも太る奴はいるだろ」
「それもそうだな」
「それでな」
ホリディもというのだ。
「そうなってたかもな、ただ差別はな」
「その時みたいにはか」
「受けなくてな」
そのせいで苦しんだ人だったけれど、というのだ。
「もっと楽しく生きていたかもな」
「じゃあこの歌もか」
奇妙な果実、私はその歌自体の話もした。
「変わってたか」
「リンチ殺人じゃなくてな」
「もっと他の問題か」
「警官に射殺されたりな」
その射殺した警官の中に同じアフリカ系もいたりするから余計にややこしい。
「そうしたことについてな」
「歌ってたか」
「ああ、ただ俺としてはな」
友達は真面目な顔になってこうも言った。
「もうドラッグにはな」
「手を出して欲しくないか」
「ああ、それでな」
ドラッグに手を出してだ。
「ホリディの命取りになっただろ」
「そのことはな」
私も否定しなかった。
「そうだな」
「だからな」
それでというのだ。
「それだけはな」
「あんなのしたらな」
私もドラッグはしない、それで友達に応えた。
「何よりもな」
「やばいよな」
「ああ」
知っているだけに返事は一つだった。
「それはな」
「ホリディでなくてもな」
「あれに手を出せば」
「その時点でな」
まさにだ。
「終わりだからな」
「それでだよな」
「本当にな」
友達はさらに語った。
「他には酒に煙草に」
「酒も酷かったらしいな」
私はその話も聞いている、もう依存症と言ってもいい位だったらしい。
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