第7章:神界大戦
閑話18「いざ、倒れ逝くその時まで」
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流されると分かったからか、神が二人掛かりで襲い掛かる。
しかも、ただ攻撃を放つ訳ではなく、直接拘束するのを狙っていた。
「捉えた!」
「ぐっ……!(それでも劣勢だけどな……!)」
一瞬、肩を掴まれる。
完全に捕まった訳ではないとはいえ、それだけで“流れ”が狂う。
よって、カウンターは返せたものの優輝はダメージを食らった。
「はぁっ!!」
「ッッ……!」
「ぐぅぅ……!」
即座に二人を振り払うように殴り飛ばす。
直後に飛んできた砲撃も避け、その上を滑るように撃った相手に肉薄。
「ッ……!」
それを阻むように飛んできた光弾を、これまたぬるりと避ける。
さらに後ろから光弾を殴り、別方向にいる神へと飛ばす。
「ッッ!!」
その時、膨大な“闇”が優輝に迫る。
瞬間移動でそれを避けるが、その先でさらに挟むように“闇”が迫る。
「はっ!」
「くっ……!」
回避しても迫る“闇”に加え、直接的な攻撃。
イリスが攻撃的になった事で、結局優輝は無傷で切り抜けられなくなる。
「……まったく……」
決して変わらない絶望的な状況に、優輝は溜息を吐く。
だが、その顔に悲壮感はない。
「目標達成だ」
なぜなら、優輝の目的は既に達したからだ。
「……間に合いませんでしたか」
「ああ。もう“穴”は塞がった。……後は、戦力を削るだけ削らせてもらおうか」
そう。元々優輝は神界の出口が塞がるまでの時間稼ぎが目的だったのだ。
そして、その“穴”は今塞がった。
「もう重荷はない。……来いよ、イリス」
「ええ、存分に行かせてもらいますよ!」
どこまでも足掻き続ける姿にイリスは狂気的な喜びを見せる。
そのまま、二人は再び力をぶつけ合った。
「いざ、倒れ逝くその時まで……抗わせてもらう!!」
―――優輝は足掻き続ける。その命の灯火がある限り……
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