第7章:神界大戦
閑話18「いざ、倒れ逝くその時まで」
[5/9]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
予想より浸食が早かったのは、単に数が多かったからだ。
「(抵抗するのは止めだ!最低限領域を維持すればいい!)」
浸食を抑え込む事は不可能と判断。
領域の維持だけはそのままとし、優輝は戦闘に集中する。
「どこを見ている」
「自分の行く末だ……よっ!!」
肉薄してきた神に対し、優輝はカウンターを放つ。
同時に、身を捻る。
「ぐぅっ……!」
別方向から飛んでくる拳や蹴り、砲撃が掠る。
だが、その代償としてカウンターを当てた神は大きく吹き飛び、壁にぶつかった。
「(もっとだ……!)」
次々と殺到する武闘派の“天使”達。
それらを悉くカウンターで吹き飛ばしていく。
手数は足りず、優輝はダメージを蓄積させていくが、それでも倒れない。
確実に反撃を当て、僅かにでもイリス達の戦力を削ぐ。
「(もっと、研ぎ澄ませろ……!)」
もはや大規模な術は使わない。使う暇もない。
優輝は理力のリソースを領域の維持と身体強化、そして僅かに光弾として使う分に限定し、強化の密度を上げる。
「ッ、ふっ!」
「こいつ……!」
紙一重で発生した“闇”を避け、攻撃してきた“天使”をカウンターで返す。
優輝の攻撃は放つ度により重く、より鋭くなっていた。
そのため、一撃一撃が“天使”の体を別つ。
「(意識するな。ただ深みに往け。極致はそこにある)」
広範囲の砲撃のみ、優輝は瞬間移動で避けた。
それ以外の殲滅力が比較的低い攻撃は、全て僅かな動きでいなす。
一つ一つ、攻撃を掠らせながらも拳を交える度、動きが洗練されていく。
「調子に乗るな……!」
「ッッ……!」
拳が波打つように動き、繰り出された拳を僅かに逸らす。
それだけで優輝に直撃はせず、僅かに身を削り取って掠っていく。
その時には、既に優輝のカウンターが攻撃してきた相手に決まっていた。
「がはっ……!?」
「ぐ、っ……!」
しかし、近接戦を仕掛けてくるのは一人ではない。
“天使”達の攻撃を、優輝は最小限にダメージを抑えるだけで、全て避けきる事は出来ずにいた。
「ふ、はっ!!」
拳や蹴りが身を削り、優輝の体力を削る。
すぐさま優輝は反撃に転じ、“闇”を回避しつつ周りの“天使”を蹴り飛ばす。
「(“天使”はともかく、神が厄介だ。……導王流があまり通じない)」
戦闘に長けているだけあり、武術の心得もあるようだった。
“天使”はそこまでではないが、神の方は優輝の強みである導王流すら大して通用せず、カウンターも度々受け止められていた。
その上で吹き飛ばしてはいるが、倒すには遥かに至らない。
「(……武術関連の“性質
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]
しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2025 肥前のポチ