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魔法少?リリカルなのは UnlimitedStrikers
Duel:22 優しい嘘の続き
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んなことって。  

「……震離が魔法世界に来た時点で、流とは出会うのは確定なのか?」

「……えぇ。形は違えど、六課が出来て少しするまでには必ず」

「……そっか。やっぱりあの子は遠くに行くのか」

 今までとは違う、優しそうな声で響が言う。その変化に驚く。

「……初めて会った時からだけど、いつか遠くへ行くだろうって思ってたが……そっか、二択だったのか」

 ポロポロと涙を流しながら響は言う。
 対して流は、ちょっとだけ悔しそうにため息をついて。
 
「やっぱり、一番付き合い長いだけあって、まだまだ響さんには及ばないですね」
 
「……12年の付き合いだからな。今の震離を理解してる流には及ばないけど、ある程度理解はできるよ。
 ……やっぱり、震離が流を選んだタイミングは六課の間だったのか」
 
 ……え? 待って? 震離と流がよく一緒に居るとは思ってたけれど、そういう関係だったの?
 
「えぇ。タイミングは違えど六課の間に……未来のサトさん曰く、見てたらすぐに分かったそうで」

「だろうね。見てりゃわかるよアイツは。今まで適度に距離とってた子が少しずつ距離を詰めていって、女性らしさを獲得してたんだから」 

 言われてみれば、確かに。満遍なく笑って接する反面、ずっとその態度が崩れることがなかった震離。
 ああいう態度は見覚えがあって、すぐに人見知りだということに気づいてはいた。
 
 でも、こちらが思ってた以上に上手く立ち回っていたし、響達も居るからと様子を見てたんだっけ。
 そのうちなのはが震離は大丈夫だよって言ってたっけ。
 
 ……あれ? こちらの二人はいつ引っ付いて……あれ? そもそも引っ付いたのかな?
 
「でも、そうか。あの二人はもう居ないのか……そっか」

「気休めになりますが、それでもゆりかごが消えた後を観測できていない以上……」

「……あぁ。それでも、きっと……あの二人の本気の嘘を尊重するよ。
 そうだ、フェイト?」
 
 クルッとこちらを向いて、少しだけ悲しそうにはにかんで、
 
「フェイト。この事、皆に内緒にできる?」

 驚いたという事と、響のその選択は。
 
「元の世界へ戻った時、きっと皆は探し続ける。ヴィヴィオもずっと待ち続けるし、はやてもずっと気に病むよ。
 それでも響は耐えられる? 唯一真実を知ってて、二人の嘘を護るためにとはいえ、それを黙っていられる?」
 
「……うん。ほんの僅かな可能性も信じたい。死んで会うその時まで胸にしまうし……死んだという事実を、はやてさんが知ればもっと気に病んでしまう。
 今、あの二人が死んだということを知っているのは、俺とフェイトだけ。
 だから……一人じゃ抱えきれないから、一緒に抱えて
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