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テイルズオブザワールド レディアントマイソロジー3 ―そして、僕の伝説―
第十六話
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けどやっぱり山道は山道。キツいもんはキツいんである。まぁ…クラトス師匠の鍛錬に比べればまだマシだが。
――それにしても……
「……さっきので何人目だっけ?」
「……六人目……」
「ったく。大層な野郎共だぜ、全く」
先程までこの山道を登る最中、無謀とも言える装備で山道を登っていた人達を思い出しメリアがその人数を言うと、ティトレイは呆れたような、どこか怒っている様子で呟いた。
登っていた皆が皆、『願いを叶える存在』に会うためにこの山道を登っているのだ。
「ティトレイ、何か怒ってるか?」
「あぁ、大して努力もせずに、夢を叶えようってヤロウを見るとムカムカするんだよ。正直、さっきまで会ってた奴ら、一発ずつ殴らせろって思ったくらいだ。ああいうヤロウ共は、何でもしてもらって当然って思ってやがる。だから、他人の大事なものを平気で踏みにじって、奪い取れるんだよ」
メルディの問いに、そう、見ていてイライラしているのが分かるように、言葉を出すティトレイ。
確かに……先程まで会っていた一般人は『億万長者になりたい』等々、自分の欲を丸出しにしていた者達ばかりだった。
「……でも…確かに、後者や、大した努力もせずに夢を叶えようって言うのは気に入らないけど……もし本当に願いが叶うのならって思うと…僕もさっきまでの人達を否定はできないかもしれない」
「……どういう事だ?」
僕のふと出した言葉に、ティトレイが少し怒った様子でそう聞いてきた。
「うん……さっきも言ったけど、確かに他者から奪い取る事や、大した努力もしない人の事は否定するよ。……でも、逆にさ……頑張って努力しても上手くいかない人や、奪い取られた側の人は、こういう話が来ると多分、…ううん、きっと望んじゃうよ。『こんな不運な自分に幸運を』って、感じにさ…」
そう、言わばそれは一種の麻薬だ。効力だけ聞いて、副作用を聞かずに服用した人間と同じ、一度入れば抜け出せず、それは服用する人間が今まで不運である程、効力は高くなる。
そして今と同じように…噂となり、広まり、服用する人間が多くなって来るだろう。
だからこそ……。
「――…だからこそ、此処で何なのかを見極めて、今流れているこの現状を少しでも止めないといけないんだ」
「……あぁ、そうだな」
僕の言葉に、ティトレイの他、メルディとメリアも頷いて、再び山頂に向け歩き出した。
そう、他の何よりも早く、『願いを叶える存在』を止めるために――。
―――――――――――――
「――…ッ…霧が…」
しばらく山頂ルートを登って
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