第二章
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「今からチラシ渡すから」
「まさにハンバーガーショップの店員の鑑だな」
「それ褒め言葉と受け取っておくわね」
「実際に褒めてるしな」
しかも皮肉抜きでだ。
「それで職員室にもだよな」
「チラシ持っていくわよ」
「先生達にも食べてもらうか」
「そうしてもらって」
そしてというのだ。
「そのうえでね」
「お店の売り上げもか」
「どんどん上げていくわよ、それで私自身もね」
安奈もというのだ。
「ハンバーガー食べるわよ」
「太るなよ」
「毎日身体動かしてるしお野菜も食べてるから」
アルバイトで身体を動かして毎日ジョギングをしている、実は努力家でもあるのだ。
「安心してね」
「まあ三十超えてもそうしてろよ」
「アメリカによくいる人達みたいになるなっていうのよね」
「ハンバーガーで思い出したけれどな」
「ちなみにうちのお店チキンナゲットも美味しいわよ」
「だったら余計にな」
「あれはちょっと異常でしょ」
安奈はアメリカの肥満については眉を顰めさせて真剣な顔で述べた。
「幾ら何でも」
「あの太り方はな」
「あんたが見てもでしょ」
「普通あんな太り方しないよな」
「冗談抜きでおかしいでしょ」
安奈はこうも言った。
「何処をどうしたらね」
「あんな太り方するってな」
「思うわ、そりゃハンバーガーは美味しいけれど」
安奈はこのことは絶対とした。
だがそれでもとだ、周五郎にくつろいだ態度ながらも真面目な顔で話した。
「食べ過ぎたらよくないわよ」
「そうだよな」
「偏食は駄目だし」
「お前も偏食だろ」
「鶏肉や豚肉も好きだから」
牛肉だけではないというのだ。
「羊も馬もね」
「食うからか」
「そうよ、あとアイスね」
アイスクリームもというのだ。
「美味しいけれど」
「そっちの店でも売ってるよな」
「人気商品の一つよ、けれどね」
「食べ過ぎたらか」
「駄目なのよ、お肉は太らない食べ方もね」
「ちゃんとあるか」
「お肉を食べたら太るは偏見だし」
安奈はこのことを強調した。
「そこはね」
「しっかりとか」
「わかって欲しいわね」
こうしたことを話してだ、安奈は休み時間が終わると授業を受けた。その後で職員室に行って自分がアルバイトしている店の新商品の宣伝もした。
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