暁 〜小説投稿サイト〜
リリカルなのは〜優しき狂王〜
第十一話〜訓練〜
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のか」と。

スバル「じゃあ、今回使った魔法はもう使いこなせるんですか?」

シグナム「いや、それは無いだろう。」

 スバルの質問に答えたのはライではなくシグナムであった。シグナムの否定の言葉に疑問の表情を浮かべる新人の四人。対して隊長陣は気付いているのか特に表情を変えなかった。

シグナム「今回ランペルージが使ったのは身体強化と加速魔法のみ。実質発動させたのは加速魔法のみ。身体強化は魔力を身体に流すだけでもある程度できるからな。それだけしか使わなかったのは他の魔法を使えるほどの余力がなかったからだ。そうだな?」

 同意を求められ自嘲的な笑みを浮かべながらも頷くライ。

ライ「そうです。デバイスの設定の影響を考えても、あの加速魔法は精度も効果も平均以下。それに身体強化の方はシグナムさんの一撃をくらった時にとけていました。」

シグナム「それにカートリッジもデバイスの形態変更にしか使用していない。さらに……」



 先ほどの模擬戦についての内容の考察や反省を続けていき一段落したところで個々の訓練に移った。シグナムは満足したのかそのまま隊舎の方に帰っていった。帰る直前にライの顔を見てほんのり赤くなっていたがそれに気付いた人はいなかった。
 ライはリインフォースに引き続き魔法の授業を受けていた。内容は魔力のコントロールを身につけるために自分の魔力を体全体に走らせ循環させるというもの。これを行い魔法の発動と維持にかける魔力の効率化を促そうとしていた。
 予備のデバイスを渡され、訓練が進む中それはライの目に偶然止まる。フェイトがエリオとキャロに何かの説明をしている後ろにある球体の仮想敵。いくつか浮いているそれは範囲内の対象に対して射撃をしてくるというもの。その内の一つが動いていたのだ。
 それが気になりライが振り向いた瞬間その仮想敵の照準がフェイトの背中を捉えた。フェイト達は説明に集中していてそれに気付けていない。

ライ「くっ!」

 ライは反射的に駆け出す。体に魔力を流していたため、これまでものよりも精度の高い身体強化がかかる。

 銃口が光を灯す。

 角度的にエリオとキャロには当たらないと判断しフェイトの方に向かう。

 銃口の先にエネルギーが貯まっていく。

 ライがこちらに向かってきているのに気付いた三人がこちらを向く。

 そしてエネルギーの弾丸が放たれる。

ライ(間に合え!)

 弾丸がフェイトに着弾する直前、ライはフェイトを抱きかかえるようにしてその場を離れ弾丸は地面に着弾する。そして間髪いれずに魔力弾のスフィアを形成し放ち仮想敵を破壊した。
 破壊できたことに安堵し貯めていた息を吐き出すライ。そしてライの腕から声が聞こえた。

フェイト「ラララララ、ライ?!
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