第十一話〜訓練〜
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をさらに赤くするシグナム。それを見たライは疑問に思い尋ねる。
ライ「……?顔が赤いけど他にもどこかにケガを?」
シグナム「いいから離れろ!」
ライ「!」
ライから離れようとシグナムは立とうとする。しかしまだ彼女は足元がふらつきそのままライの方に倒れ込んでしまう。ここで思い出して欲しい。ライはシグナムの一撃を受けていたためダメージ量だけで言うとライの方がよっぽど多い。その結果倒れてくるシグナムを支えきれずライは押し倒されてしまう。
ライ(ああ…リヴァルとスザクで同じようなことがあったな。)
倒れながらもそんなことを考えているライであった。
そして倒れた時にお互いに目を閉じてしまっていた。ライはそれでもシグナムを受け止めようとして、不意に口に柔らかいものが当たるのを感じた。目を開けるとそこにあるのは目を見開いているシグナムの顔。
シグナム「…」
ライ「…」
ライ・シグナム「「!!!」」
自分たちに何が起こったのか理解した二人は模擬戦のダメージを感じさせない動きで離れた。
シグナム「…」
ライ「え〜と……手当してもいい?」
口調がさっきと変わってしまっていたがライは気づかない。
シグナム「……コクリ」
ライの質問に顔を赤くしながら頷くシグナムであった。
その後、魔法訓練で怪我をした時に使っていた傷薬を持っていたのでそれを使い手当をした。そして気不味い沈黙が少し続いたが他のメンバーが到着しその沈黙は終了を迎えた。
合流してから一同はライに先ほどのシグナムと同じ質問をする。シグナムにした説明をもう一度したところ全員が驚いていた。
なのは「実際の魔法戦はどうだった、ライ君?」
教導官としての立場から自然とそんな質問をするなのは。
ライ「はい。魔法なしの戦闘と比べて規模、威力、その他も色々と根本から違うっていうのが本音です。」
なのは「うん。そうだろうね。」
ライ「ただ…」
なのは「?」
ライ「近接戦は威力が高いだけで、近づいてからの対処は魔法が有っても無くても基本は変わらないと思います。」
なのは「なるほど。今回射撃系の魔法を使わなかったのはそのあたりが理由?」
ライ「はい。不慣れな魔法の射撃戦をするよりも、慣れている近接戦のほうが勝率は上がると考えたので。」
ライのこの答えに隊長陣は感心していた。魔法を覚えたばかりの大抵の人間は魔法を使うことに気を取られ、戦況把握や広い視野での判断ができなくなるのだ。しかしライは魔法を一つの手段と捉え、自分のできる最適な戦略を組み立てたのだ。
そのことに関して感心すると同時にフェイト以外の表向きの事情しか知らない人間は一つの疑問が過ぎった。「ライは一体何者な
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