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DQ3 そして現実へ…  (リュカ伝その2)
大人な事情
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チェルの顔を濡らして行く。
本当はリュカの後を追って行きたい…全てを捨てて、愛する男と共に自由になりたい…
しかし国民を見捨てて、自分だけの幸せを求める事は出来ないのだ…そんな事、彼女には出来ないのだ!
だから我が儘を言ってリュカを束縛した!
そしてリュカは、それを承知で付き合ってくれた。
そんなリュカの心が、嬉しくて…悲しくて…切なくて…もどかしくて……………

一頻り泣いた彼女の顔は晴れやかだった。
彼女はある決意を胸に宿していた。
それはリュカへの愛を貫く事…
たとえ結ばれる事がなくとも、彼の為に尽力しようと!
女王の地位を最大限に活用し、リュカの為に情報を集めようと!
彼女の決意がアルル達を救うだろう…




<ピラミッド>

「たぁ!」
(ザシュ!)
襲いかかってきたマミーを切り捨て、アルルが息を乱しながら呟く。
「はぁ…はぁ…い、今ので…何体目…」
「せ、せやな…50体までは…数えとったんだけど…はぁ…はぁ…」
アルル達は、この部屋に入って丸1日経つ…
多数の宝箱に目が眩み、思わず開けてしまった為、多数の棺桶からミイラ男やマミーが襲いかかってきたのだ!
宝箱を1つ開けると、棺桶から10体前後のミイラ男やマミーが起きあがり、襲いかかってくる!
「も…もう、いいだろ!宝箱は諦めて、先に進もうよ!」
疲れ切ったウルフが、涙声で嘆き嘆願する。

「何言うてんねん!まだ半分しか開けてへんやんか!こんなに厳重に保管してんのや、ごっついアイテムがあるんやで!」
「まだ開けるのかよ………俺もう魔法力が底をついたぜ…」
「そうね、少し休んでからにしましょうか。幸いな事に、ここは宝箱さえ開けなければ、モンスターは出てもないみたいだし…」

アルル達は宝箱と棺桶が安置される部屋でキャンプの準備を進めている。
準備と言っても、携帯食を食べ、眠るだけだ。
さすがに全員で寝るわけにもいかないので、交代で1人ずつ見張りながら…

最初の見張りはエコナ…
「エコナ…絶対に宝箱を開けないでよ!触るのもなしよ!ともかく今は休憩するんだからね!」
「分かっとるって!」
「もし万が一モンスターを起こしたら、先に貴女を殺すわよ!脅しじゃないからね!本気だからね!絶対宝箱には触らないでよ!」
「………信用ないなぁ…ウチ…」
自覚がないねーちゃんだ!


そして数時間後…アルル達は宝箱開けを再開する…
順調に宝箱を開け、戦闘に勝利し、大したことのないアイテムを手に入れ続け9時間…
残り宝箱が2つになった時に、事件が起きた!
2つの内1つを開けようと、エコナが宝箱に近付いた時、タイムラグ(出遅れた)でマミーの不意打ちを食らい、派手にスッ転んでしまった!
そしてその拍子に宝箱を2つとも開けてしま
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