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オズのキャプテン船長
第九幕その九

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「大蒜とオリーブオイルとね」
「チーズですよね」
「欠かせないわよね」
「チーズをかけますと」
「これ以上はないまでに美味しくなるわね」
「そうなんですよね」
「だから私チーズもね」
 こちらもというのです。
「大好きなのよ」
「そうなんですね」
「よく食べるわ、パスタを食べる時以外にもね」
「普段からですね」
「そうしているのよ、マカロニにチーズがあったら」
 それでというのです。
「かなり幸せよ」
「そうなんですね」
「ええ、それでデザートはね」
 トロットはそのお話もしました。
「ティラミスにしましょう」
「ティラミスですか」
「ええ、それを出して」
 そしてというのです。
「最後はね」
「甘くですね」
「楽しみましょう」
「それじゃあ」
「おお、観るんだ」
 ここで船長は船の左手を指差しました、するとです。 
 そちらを海豚達が泳いでいました、しかもです。
 その海豚達は海をトビウオみたいに跳ねています、船長は皆にその光景を見せてそのうえで言うのでした。
「いい光景だね」
「そうですね」
「夕陽に海豚が跳んでいるのが見えて」
「凄く奇麗な景色ですね」
「まるでこの世でないみたいな」
「幻想的な景色ですね」
「あの景色もだよ」
 まさにというのです。
「オズの国なんだよ」
「外の世界でも見られるのかしら」
 トロットはふとこうも思いました。
「こうした景色は」
「うん、見られるけれどね」
「それでもですか」
「オズの国ではね」
「よく観られるのね」
「そうなんだ」
 実際にというのです。
「この国ならではだよ」
「このことについても」
「そうなんだ、それとね」
「それと?」
「オズの国で海面を跳ぶのは彼等だけじゃないね」
「トビウオもよね」
「あのお魚もでね」
 それでというのです。
「そしてイトマキエイもだね」
「マンタね」
「あのお魚も跳ぶからね」
「あのエイもですか」
 イトマキエイと聞いてです、恵梨香が言ってきました。海の中から上まで跳んで出てそうして泳いでいる海豚達を観ながら。
「オズの国にはいるんですね」
「そうだよ、彼等もね」
「それじゃあ」
「今から観られるかな」 
 こうも思うのでした。
「ひょっとして」
「観たいと思えば」 
 ここでビリーナが言ってきました、ビリーナはトロットが出してくれた大好物の玉蜀黍を一粒ずつ食べています。
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