狡猾な罠
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しかし重厚な石戸を人力で開ける事など出来ず、絶望感にさいなまれる。
「みんな落ち着いて!こう言う時こそ冷静に他の出口を探しましょ!」
「あの〜………」
アルルがリーダーらしくみんなを奮起させたが、ハツキが間の抜けた声で水を差す。
「…何?どうかしたの?」
「あのね…あそこに扉があるんだけど…出口かな…?」
ハツキが指さす先…部屋の反対方向には、やはり頑丈そうな鉄の扉が備え付けられている。
「えらい!さすがハツキ!良く見つけたな!」
「みんな魔法の鍵しか見てなかったんですか?この部屋に入って正面ですよ!見つけるとか、そう言うレベルじゃないと思います」
皆がハツキの言葉に顔を逸らし、石戸の反対側の扉の前に早足で集まる。
そして扉のノブを回し開けようとするが、鍵がかかってて開かない。
「何や!結局閉じこめられてるやん!ぬか喜びやん!」
「エコナ落ち着いて!冷静に対処しましょ!焦ったら終わりよ!」
再度叫び出すエコナをアルルが宥めようと声を荒げる!
「なぁ…今手に入れた魔法の鍵を使ってみようぜ!」
今度はウルフが冷静に事態を見定め、有効な手立てを提示する。
「あぁ…そっか!」
「頼むよリーダー!一番パニクってんじゃないの?」
「せやで!リーダーが落ち着いて対処せなあかんやろ!リュカはんに頼りすぎちゃうか?しっかりしてやぁ」
「な…!エコナがそう言う事言わないでよ!貴女が一々金切り声をあげるから、思わず焦っちゃうんでしょ!」
アルルとエコナで口論が始まる!
「落ち着けよ、2人とも!ケンカしてる場合じゃないだろ!エコナも騒ぎすぎだし、アルルも過敏に反応しすぎだよ!リュカさんは何時も冷静だったろ…あれを見習おうよ!」
流石は男の子!最年少ではあるが、皆を纏めようと頑張っている!
<イシス>
そして一方のリュカは、レイチェルと共に豪華なディナーを楽しんでいる。
「う〜ん…おいしー!」
レイチェルはリュカに寄り添い、食事を口に運び感嘆の声を上げる。
「大袈裟だな…何時も食べてるんだろ!?」
「そりゃ何時もと変わらない食事だけど、何時もは1人で食べるか、私に気を使っている人達と食べるかで、美味しいと感じた事がないの!」
そう言いながらリュカに口移しで料理を振る舞うレイチェル。
「そうだ!ねぇリュカ…凄く美味しいワインがあるのよ!一緒に飲も!」
「あ〜…酒は…遠慮する」
「あら?飲めないの?そっちも凄そうに見えるけど…」
「う〜ん…飲めなくは…ないんだけど…好きじゃないから、お酒…良い思い出もないしね!」
こうして2人の夜は更けて行く…
アルル達とは対照的に。
<ピラミッド>
新たに入手した魔法の鍵を使い、ピラミッド内を更に進むアルル達は、あから
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