第45話
[10/11]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
の感情も表しませんでしたが…………今のアルティナさんは私達のように普通に感情をさらけ出してくれて”人間らしく”なっているのですから、アルティナさんとの仲を深めたい私達としてもその方が親しみもあっていいと思っています。」
「フフ、そうですわね。最初の頃のアルティナさんと比べると雲泥の差ですわ。」
「人造人間である私が”人間らしい”…………」
エリスとセレーネの指摘を聞いたアルティナは呆けていた。
「それにしても、結局”双龍橋”は何の想定外もなくあっさり落とせた訳だが、さすがにこの先にある町――――――ケルディックでは正規軍による万全な迎撃態勢が整っているのかねぇ?」
「内戦で”焼き討ち”を受けたとはいえ、ケルディックはクロイツェン州の物流を担う町の上、公都であるバリアハートとも隣接している事からクロイツェン州にとってもそうですが、エレボニア帝国にとっても重要な町なのですから間違いなく万全な迎撃態勢が整っているのでしょうね。」
「…………そうですね。それこそ叔父上が率いる”第三”か、正規軍の中でも”最強”を誇るクレイグ中将率いる”第四”あたりが出てくるかもしれませんね。」
「フフ、という事は今回の戦いは”前菜”のようなもので、次からの戦いが”主菜”になりそうですわね。」
フォルデとステラの推測を聞いたクルトは叔父ゼクスと早速戦う事になるかもしれない事を予想して複雑そうな表情で二人の推測に同意し、ミュゼは苦笑しながら指摘した。するとその時リィンのエニグマが鳴り始めた。
「――――――こちらシュバルツァー。…………お疲れ様です、副長。ええ…………ええ…………――――――何ですって!?それは本当なんですか!?」
通信を開始したリィンは通信相手――――――シグルーンの話を聞くと血相を変えて声を上げ
「…………了解しました。ご指示通り、一端ヴァリアント(そちら)に帰還します。」
「兄様、通信相手はシグルーン様のようでしたが、何か不測の事態が起こったのでしょうか?」
リィンが通信を終えるとエリゼが真剣な表情で訊ねた。
「…………ああ。とはいっても副長達軍の上層部もそうだが、セシリア教官達参謀陣もその可能性も想定はしていたらしいんだが…………みんな、落ち着いて聞いてくれ。先程クロイツェン州に潜伏して諜報活動を行っている諜報部隊からの報告で判明した事なんだが――――――」
エリゼの質問に重々しい様子を纏って頷いたリィンはシグルーンとの通信内容をステラ達に伝えた。
「「「「え――――――」」」」
「そ、そんな…………っ!?」
「…………なるほど。”時間稼ぎ”の目的は迎撃態勢の準備ではなく”そちら”でしたか。」
「やれやれ…………エレボニアの戦争相手である俺達が言うのもなんだが、クロイツ
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ