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英雄伝説〜灰の騎士の成り上がり〜
第45話
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いだな。よく考えてみればあの二人が加入したのはクロスベルでの迎撃戦後だから、実際に”互いの命を奪い合う戦場”には参加していなかったな。」
「ええ。太陽の砦やカレル離宮での戦い、二人ともどちらも実際に相手の命を奪う事はしていませんでしたから、二人にとっては厳しい話になりますが、今回の作戦はちょうどいい機会だったかもしれませんね。」
「……………………そうだな。――――――ステラ、君はC分隊、A分隊と俺と共にこのまま砦の制圧をする。ただし、制圧部隊からはアルフィンとアルティナもそうだがエリゼとセレーネ、エリスは除く。フォルデ先輩はエリゼ達とクルト達、それとB分隊の隊員たちと共にここの防衛をお願いします。」
アルフィン達の状況を見てすぐに事情を察したフォルデの推測に頷いたステラの話を聞き、複雑そうな表情でアルフィン達を見つめながらステラの言葉に同意したリィンはすぐに気を取り直してステラとフォルデに指示をした。

「わかりました。」
「ま、状況を考えれば敵の援軍がこっちに来ない可能性が高いだろうから、アルフィンちゃん達を休ませてエリスちゃん達に元気づけられる為にもちょうどいい采配だな。」
リィンの指示に二人はそれぞれ頷いたが
「――――――待ってください!僕はまだ戦えます!ですから、どうか僕も制圧部隊に入れてください!」
リィン達の会話を見守っていたクルトが真剣な表情で申し出た。
「――――――クルトの申し出はありがたいが、アルフィンやアルティナのように”戦場の洗礼”を受けたばかりの新人である君を現状戦況はこちらの優勢であるこの状況でこれ以上無茶させるような事は上官として認められない。」
「僕は”ヴァンダール流”の剣士の一人です。”人を斬る覚悟”でしたら、幼い頃より父上達から散々叩き込まれています!」
リィンの指摘に対してクルトは真剣な表情で反論したが
「その割にはクルトもそうだが、ミュゼちゃんも隠しているようだが身体が震えているぜ?」
「…………っ。これは…………その、武者震いです。」
「ふふ、私は上手く隠していたつもりですが、やはり”本職”の方には見抜かれますか。」
苦笑するフォルデに無意識に震わせている自分の身体を指摘されると気まずそうな表情を浮かべて答えを誤魔化し、必死に身体を抑えている事で身体を僅かに震わせているミュゼは苦笑しながらフォルデの指摘に反論せず受け入れていた。

「無理をしなくていい。俺やステラだって、訓練兵の頃に賊の討伐で相手の命を奪った時は今のクルト達のようになったんだからな。それどころか、仲間の中には後で吐いたりした仲間もいたから、クルト達はまだマシな方だ。」
「ええ。それに戦争に参加するからには”戦場の洗礼”は誰もが必ず通る道ですから、今の自分の状況を情けなく思う必要はありません。…………それに
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