第百二十四話 三国だけでなくその十四
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「国を豊かにすれば米や銭は多く手に入る」
「年貢や税を重くせずとも」
「それは軽くでいい、四割にしてだ」
そこまで軽くしてというのだ。
「そしてその分多くのよい田畑や街を持てばな」
「豊かになると」
「二つの田から半分取るよりもだ」
それよりもというのだ。
「四つの田から四割取った方が多いな」
「はい、年貢は」
「俺はそちらだ」
四つの田の方だというのだ。
「何といってもだ」
「そうなのですね」
「だからだ、この土佐もだ」
「豊かにしていきますね」
「他の国と同じくな、そして」
少年にあらためて告げた。
「そならにもだ」
「はい、この世界を救う為に」
「力を貸してもらいたい」
「それでは」
少年も応えた、そうしてだった。
英雄は土佐の戦後処理を正式に行った、少年にそのまま土佐を預け治めさせた。そのことを決めてからだった。
兵を讃岐と伊予に三万と水軍の三分の一を置いてそうして大坂に戻った。それからすぐに仲間達に言った。
「四国の次はな」
「山陰とですね」
「山陽だ」
良太にすぐに答えた。
「そちらを攻めていく」
「今度は」
「そしてだ」
「山陽と山陰を完全に掌握する」
「そうする、だが今はな」
「兵を少し休ませますね」
「そうする、連戦はな」
それはというと。
「やはり疲労が溜まる」
「だから今は休ませる」
「俺達も休む」
他ならぬ自分達もというのだ。
「そうしてだ」
「充分な休養の後で」
「山陰も山陽も進んでいく」
「そうしますね」
「その際最大拠点は姫路城だ」
この城だというのだ。
「あの城に兵だけでなく兵糧や武具を集めてな」
「そのうえで」
「攻めていく、だから俺達もだ」
「姫路城に移りますね」
「暫くすればな、山陰もな」
「兵を進めていきますね」
「そうするが優先するのは」
そうして攻めていく場所はというと。
「山陽だ」
「やはりそちらですね」
「そうだ、備前に備後、備中に美作にだ」
「安芸もですね」
「そして周防、長門だが」
合わせて七国をというのだ。
「優先的にな」
「攻めていく」
「姫路城には十二万の兵を置き」
「その兵で」
「攻める、山陰は今は二万だ」
これだけの兵でというのだ。
「攻める」
「二万、では」
その数を聞いてだ、言ったのは奈央だった。
「少ないわね」
「今はな」
「それだけでもいいってことね」
「そうだ、山陽は大軍でだ」
その十二万の兵でというのだ。
「優先的に攻めていき」
「その後で」
「山陰としたい、出雲や石見もな」
「手に入れていくわね」
「そうしていくが」
それでもというのだ。
「まずはな」
「何といっても山陽ね」
「それでい
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