第九幕その五
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「船を助けることはしても」
「飲み込んだりはね」
「しないよ、だから安心していいよ」
「それはわかってるけれど」
「ああ、彼等にだね」
リバイアサンは大きな目で恵梨香達を観つつ言いました。
「お話しているんだね」
「そうだよ」
「この子達が」
「ええ、オズの国の名誉市民のね」
「そうだったね」
「お話は聞いてるわね」
「海でも有名だからね」
それでというのです。
「僕も知ってるよ」
「そうなのね」
「うん、ただね」
ここでこうも言ったリバイアサンでした。
「はじめて会ったね」
「そうね、恵梨香達にはね」
「それがよかったよ」
「はじめて会えて」
「本当にね、はじめまして」
リバイアサンは今度は恵梨香達に挨拶をしました、確かに身体は凄く大きいですがそれでも声は穏やかなままです、
「僕がリバイアサンだよ」
「そうなのね」
「オズの国の海をいつも泳いでね」
「そうしてよね」
「海で困っている人達を助けているんだ」
「それが貴方のお仕事なのね」
「そうだよ、あと僕はいつも泳げて」
そしてというのです。
「寝る時もね」
「泳ぎながら寝るのね」
「そうだよ、鯨君や海豚君達みたいにね」
そうしているというのです。
「だから海でいつも泳げるんだ」
「そうなのね」
「オズの国が出来てから」
「ずっとなのね」
「そうしているんだ」
オズの国の海を泳いでいるというのです。
「そして人助けをしているんだ」
「それはいいことね」
「とはいっても昔はね」
「あっ、オズの国の海は」
「そう、オズの国の領海じゃなかったよ」
「そうだったわね」
「オズの国は死の砂漠に囲まれていて」
そうなっていてというのです。
「海はね」
「オズの国じゃなかったわね」
「リンキティンク王の国もだったね」
「ええ、大陸の周りの国もね」
実際にというのです。
「だからね」
「最初の頃は」
「僕はこの海にいたけれど」
「オズの国にいるかというと」
「厳密にはね」
そこはというのです。
「違ったんだ」
「そうなのね」
「それがね」
「オズの国が広がって」
「そうなってね」
それでというのです。
「僕もオズの国の住人になったんだよ」
「その辺りリンキティンク王と一緒ね」
「ハイランドやローランド、そしてね」
「その他のオズの国々の人達と同じね」
「そうだよ、後で入ったけれど」
それでもというのです。
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