第九幕その三
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「普段と違いますね」
「そうね、ロシアンティーを出したらね」
「ロシアのお菓子で統一していますね」
「普段はそうしてるけれど」
「今回は、ですか」
「趣向を変えてね」
それでというのです。
「五人を出してみたの」
「そうなんですね」
「お茶はナターシャで」
ロシアンティーでというのです。
「チェリーパイはね」
「ジョージですね」
「そう、杏仁豆腐は神宝で」
「ゴイアバータはカルロスで」
「三色団子は恵梨香よ」
そうしたというのです。
「五人それぞれよ」
「面白いですね」
恵梨香やロシアンティーをジャムを舐めつつ飲みながらトロットに応えます、そうして三色団子も食べて言いました。
「ただ」
「あっ、今はロシアンティーはね」
「ジャムを舐めながらよりも」
「そうよ、それよりもね」
「お菓子を食べながら」
そうしてというのでした。
「飲む方がいいわね」
「そうですね」
「ジャムもいいけれど」
「お菓子があると」
「その方がいいですね」
「そういえばね」
今度は船長が言ってきました。
「パイや杏仁豆腐やゴイアバータはジャムとも合う感じがするけれど」
「杏仁豆腐も」
「まだね、ただね」
「三色団子は」
「これはね」
船長もその三色団子を食べつつ言いました。
「ジャムとは合わないね」
「そう、本当にね」
それでというのです。
「こちらはね」
「元々日本にはジャムはなかったですし」
「うん、しかもジャムはね」
「パンを食べる為のもので」
「そう、そしてね」
それでというのです。
「日本はまたね」
「パンを食べても」
「主食は何かな」
日本のそれはというのです。
「一体」
「お米です」
「そうだね」
「それでお菓子も」
日本のお菓子、和菓子はです。
「お米に合わせた味ですね」
「そして日本のお茶にね」
「日本のお茶も」
「お米に合っているね」
「だからですか」
「もうジャムはね」
どうしてもというのです。
「日本のお菓子にはね」
「合わないんですね」
「三色団子にもね、だからね」
「今は、ですね」
「ジャムを舐めるよりも」
そうしつつ食べるよりもというのです。
「三色団子を食べる時はね」
「ロシアンティーを純粋にですね」
「飲むといいだろうね、ロシアンティーでもね」
「はい、和菓子とも合いますね」
「だからね」
それでというのです。
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