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蒼と紅の雷霆
蒼紅:第三十八話 祈歌
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「終わりだ…!迸れ、紅き雷霆よ!閃くは破滅の雷光!紅雷の刃よ、敵を斬り裂け!!ギガヴォルトセイバー!!」

「ぐあああああっ!!」

謡精の支援で強化されたSPスキルの雷刃波をまともに受けたアキュラは吹き飛ばされて壁に叩き付けられる。

そして倒れたアキュラにソウは雷撃刃の切先を向けた。

「終わりだアキュラ。地獄で愚かな父親と再会するんだな」

雷撃刃を振り下ろし、アキュラの息の根を止めようとするが、それを止める者がいた。

「止めて…」

「お前…」

2人の間に入ったのはミチルであった。

ミチルが意識を取り戻したのと同時に謡精の歌の効力は消え、ソウの体の輝きが消えた。

「アキュラ君を殺さないでソウ…この人は…私の大切な…大切…な…?あれ?」

「お前はモルフォか?」

「モルフォ…?私は…誰…?あなた達は一体…?」

「……なるほど、な…流石に家族の頼みは断れない…命拾いしたなアキュラ……いずれこいつの過保護な仲間が助けに来るだろう…それまで大人しくしていることだ」

ソウとGVはアキュラとミチルを残してパンテーラとシアンを連れてベラデンを脱出した。

シャオはパンテーラの姿に良い表情はしなかったが、エデンが壊滅し、パンテーラも最早戦う気力もないようなので見逃してくれた。

「兄さん…モルフォは…あの子はどうしてしまったんだろう?」

GVはあまりにも急な展開についていけていないようで、困惑した表情を浮かべている。

「恐らくだが…元々電子の謡精はミチルの第七波動だ。パンテーラによってシアンの能力が宝剣に取り込まれ、それが破壊された際に本来の能力者であるミチルに戻ったんだろう…長い間隔離されていた能力とモルフォの意識と記憶が入り込んだことでミチル自身の記憶は初期化されてしまったようだ。恐らく防衛本能のような物だろう。と言っても、シアンがモルフォの状態に気付けたのならシアンの中にも電子の謡精の力が僅かだけ残っているんだろうが…もう前のように謡精の歌は使えないだろう…本来あるべき姿に戻ったんだ。ミチルは…後はアキュラがどうするかだが…そこまで面倒は見切れん。」

こうしてソウとGVはオウカの待つ屋敷に戻り、オウカからの迎えに安堵の表情を浮かべていた。

「お帰りなさいGV!!ソウさん!!シアンさんもテーラさんも…お帰りなさい…!!」

「オウカさん…」

「オウカ……あなたは…」

力強く抱き締められたシアンとパンテーラは喪失感に苛まれていた心を癒してくれる温かいぬくもりに涙を流してオウカにしがみついた。

それからしばらくして、打倒エデンを果たしたシャオはGV達の前から姿を消し、パンテーラを加えた五人で暮らすことになったGV達。

GV達はモルフォを、
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