初戦のハプニング
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マヒはパープルの特性だったんだけど、そのパープルは何らかの要因が影響したのか、ガラッと変わった。相手を動けなくする点は同じだけど、マヒじゃなくて石化させるんだ。しかも触れるだけで耐性持ちなら最低でも半日、一般人なら一週間以上石化する」
「石化とは、コカトリスの株奪ってるな……。そういやネメシスにも石化の特性があるし、もしや……」
「多分、パープルはネメシスを内包することで、その特性を獲得したんだと思う。間接的に進化を促進させてしまった一例だね、これ」
「じゃあ他のスライムは?」
「イエロー、レッド、ブラックは昔とそう変わらない。ただ、ブルーはパープルと同じぐらいマズい。迂闊に触れたらそれだけで全身氷漬けにされちゃうから、石化と同様に一人で対処できる範囲を超えてしまっているんだ」
「なるほどなぁ……その上、突然変異種がたまに出るようになった、と。スライムって実はアンデッドよりタチが悪い?」
「うん、新種や突然変異種は一見するだけじゃ特性がわからないから特に厄介なんだよね……。さっき言った奴も触れた皮膚を溶かすレベルだった以上、特性の正体が硫酸や王水だった可能性がある」
「さしずめ動く硫酸トラップか……レーションがいくつあっても足りないな」
「他にもアンモニアだったら倒す倒さないに関係なく異臭で一帯が地獄になるし、そういう劇薬じゃなくても雑菌まみれだったら感染症の心配だってある。誰なの、スライムさんを雑魚モンスターとして扱い始めたの……っと、ごめん、連絡だ」
ひとまずスライムの解説を切り上げ、私は別動隊として動いてもらってるナンバーズの経過報告を受け取る。といっても会話をする訳じゃなくて、単に誰が敵を何体倒したか、どんな敵がいたか、これからどこに向かうかの簡単な内容だけ報告してもらうのである。
『もしも〜し、こちらナンバーズ。あなたのクアットロよ〜』
「ごめんなさい、現地妻のお誘いの電話は受け付けておりません」
『冗談よ。でも中々面白い返し方ね』
「ただ経過報告だけすればいいのに、変な言い方するからだよ……」
『ま、私ぐらいになれば逆に現地夫の十や二十、今からでも余裕で作れるわよ』
嘘である!
この女、ただ見栄張ってるだけで、実は初心なねんねちゃんなので男のアレを見たことは本でも映像でも一度も無いのである。しかし裸には興味津々なので、シルバーカーテンで見せる幻影がその方向に走っているのだが、女は全裸にできても男は海パン一丁なのは単に彼女の知識不足という理由があるのである。
しかしなぜ彼女がわざわざ背伸びしてこんな真似をしているのか、それは姉妹達の将来を案じてのことである。というのもスカリエッティ含めて保健体育な教育を受けずに育った結果、クアットロだけでなくナンバ
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