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リリなのinボクらの太陽サーガ
初戦のハプニング
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らスペックそのものは低下したが、器用な所は相変わらずだった。しかし新しい体でギア・バーラーの力を発揮できたということは……あいつ、“マンイーター”になったのか?」

「外的要因による強制的なものだが、十中八九そうだろう。ギア・バーラーの持つ特性の中でも最も特殊な能力、マンイーター。ユニゾンデバイスと同じく、そして異なる理論でヒトと融合する能力。実行したのは彼女が初めてになるな」

「となると、一つの疑問が浮かぶ。今、彼女は“どっち”だ?」

「さて、な。真相のほどは本人に聞くしかあるまい」

「そこまで興味ない。所詮は他人だし、今は敵だ。敵は全て殺すし、殺した相手の意思をわざわざ調べる気にもならない。ああ、調べるといえばあんた最近どこぞの執務官をカモにしてるって聞いたが、本当?」

「クックックッ……カモとは人聞き悪い。私は払った金に応じて、必要な情報を与えているだけだ」

「物は言いようだな……。でもま、野次馬どもから助けてもらったのは事実か。その点は感謝する」

「素直に感謝が言えるようになっただけ、お前も変わったな。まあいい、用事も済んだ以上、私も戻るとしよう」

そう言ってクールに去るドレビン神父に、何とか精神を持ち直した私は「ありがとうございました」とその背中に告げる。彼は無言で右手を上げ、感謝の気持ちを受けとったことを示した。

「もう体調も落ち着いたし……帰ろう」

「ん、了解した」

CALL音。

息を整えて立ち上がったその時、シオンから通信が入った。

『シャロン、緊急報告だ。聖王教会に向けて北のイモータル・ダンジョン……元アレクトロ社研究施設から敵が進軍しつつある。ニーズホッグの端末兵器を中心に迫るその数100。いつもより断然少ないが、今の状況では十分過ぎる脅威だ。そして先頭を通常の魔導師の3倍の速さで接近しているのは……高町なのはだ』

「ッ……確かなの?」

『既にレーダーが彼女の姿を捕らえている。単身突っ走っている理由は不明だが、彼女だけなら到着までおよそ20分だろう。敵軍は1時間後になるがね。更にもう一つ気になることがある。つい5分前に観測されたのだが、クラナガン上空8千フィート付近で巨大な……生命反応はあるけど、位相が安定していない存在が飛び回っている』

「位相が安定していない? ちょっと意味がわからないんだけど」

『こっちも情報が足りないが、判明していることは伝えておく。コイツはテレシアと呼ばれるモンスターで、こちらからの攻撃は全て無効化される上、触れたら体を塩に変える理不尽な能力を持っている。対処法や治療法などはまだ見つかっていないから、決して戦ってはならない。もし遭遇したらすぐに逃げるんだ』

「要は硫酸や王水のスライムさんのドラゴンサイズって感
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