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リリなのinボクらの太陽サーガ
初戦のハプニング
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だ。

「貴様はバッカス・ギール。取材相手に四六時中張り付き、精神疾患を与えたことがあるな。しかも記事の内容は相手に悪辣な印象を与えるよう誘導している。法律上では見逃されているが、相手の親族からは激しい恨みを買っていることを貴様が知らないはずはあるまい。その親族に居場所を知らせたらどうなるか、試してみるかね?」

「ふ、ふざけるな! そ、そんなことをするならこっちにも考えが……」

「その上、一応仕事しているくせにまだ親の脛をかじり、その金で風俗行ってるな。やれやれ、これを親御さんに知らせたら面白いことになりそうだ」

「勘弁してくれ!? あ、いや、やめてくださいお願いします!」

「クックックッ……読者に読まれるためなら、取材相手の都合なぞ知る由も無いのだろう? 一方的に個人情報を握られる恐怖を知るがいい」

そこからはマスコミ一人一人に対し、個人情報をバラしていくという凄まじい光景が見られた。それもただの個人情報ではなく、本人が隠していたことやネットでの煽り文、致命的な事実に至るまで、ぶっちゃけ今後の人生において一生悪評が付きまとうレベルだった。
これ以上いると自分達が破滅すると理解したマスコミは、悲鳴を上げて一斉に逃げ出した。ただ、それは自分達が報復されるに値することをしていると、周囲に知らしめるも同然だった。現に復興作業に当たっていた人達は冷ややかな目を去っていく彼らに向けていた。

「ふむ、まだ語り足りないがこんな所だろう」

「ドレビン、今回の取材を記事にするのか?」

「しても良いが、アレらと同じ穴の狢になるのは御免だ」

「そ。ま、いいけど」

「フゥ、連中の目的はお嬢さんだ。どうあれ彼女を守るなら、そのために行った行為は少なからず彼女の評判に影響を与える。望もうと、望まずともな。そして、被害者という立場は砂上の楼閣以上に脆いものだ。どれだけ正当な理由があろうと、ほんの少しでも他者に害を為してしまえば、被害者は瞬く間に加害者へと変貌する。先程、お前は力づくで連中を排除しようとしたが、それは彼女の評判を悪化させる可能性があったのだよ」

「要は殺傷したら英雄度が下がるようなものか」

「お前は情報戦が不得意だということは、誰よりも私が知っている。超常の力があろうと、自分ではどうにもならない時もある。その時は頼れ」

「ん……理屈はわかったけど、あんたに頼ったら金ぼったくられるに決まってるじゃん。確かに情報の正確さは折り紙付きだがな……」

「私の得意分野だからな、お前にとっての戦闘力と同じく。あぁ、得意分野と言えばゴエティアは応用力や器用方面に特化していたが、カナンとなった今はどうなのだろうな?」

「一度戦ったけどアイツ、新しい武器を複数同時に使いこなしていた。元の体じゃないか
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