戦士のアウェイクン
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あ、緊急事態で出られへんのよ」
「もしかして……切れ痔?」
「ちゃうわ!」
「じゃあ鍵壊しちゃった?」
「自分のお腹以外は壊しとらんよ。単に紙が無いだけや」
「え、それだけ?」
「それだけって……いやいやレヴィちゃん! 紙が無いってマジモンの緊急事態やで!?」
「普通はそうだね〜」
「ってなわけで早く助けて欲しいんやけど……」
「それは構わないけど、先に自分の用を足してからでもいいかな? 別に急ぎじゃないんでしょ?」
「まあ、そうやけど……」
なぜか嫌な予感が……。
「ふふふん、ふんふんふんふ……おぉ?」
まさか……まさかまさかまさか!
「ありゃりゃ、こっちも紙無いね」
「うわちゃぁ……ミイラ取りがミイラに……」
「ん? 何を言ってるのさ、はやてん。アウターヘブン社はどんな事態にもちゃんと備えてるんだよ。こんなのな〜んの問題にもならないさ」
会社規模でトイレ紙無しに備えるって一体……。大体もう少しで無くなると見越して、交換用の予備を近くに置いておけば済んだんやないかなぁ。
「はやてんにも教えるね、トイレットペーパー取り付け部の少し上の壁をよく見て。そこ、めくれるようになってるでしょ?」
「あ……ほんまや。でもここにあるのフツーにウォシュレットのボタンやけど、なんで隠せるようにしてるん?」
「ステルス性を加えてみた♪」
「なんでやねん!? なんでボタンにステルスさせんねん! 地球のみたく側面に付けとけばええやん!」
なんてツッコんでると、隣からぷしゃーっと何か水のようなものが吹き出す音が聞こえ、それが収まったと思ったらその直後にブォォオオオっと凄まじいエアブロー音が隣から聞こえてきた。この音、もしかして……ドライヤー?
「う〜ん、快適快適♪」
「レヴィちゃん、もしかして温風で乾かしとる?」
「そうだよ〜。うちの会社のトイレはウォシュレット機能にドライヤーを追加したんだ。水で直接洗って温風で乾かすから、お尻を傷つける心配も無いし、トイレットペーパーいらずってワケ。はやてんも使ってみたら?」
「あ〜……うん、お試し気分でやってみるわ……」
っていうか、最初からステルスなんて求めずにドライヤーだけ追加すればええやん……。このトイレの設計者、変な所に力入れとんなぁ、遊び心あり過ぎやろ……。
でもレヴィちゃんのおかげで緊急事態も何とかなりそうや。では早速、試してみるか。
ほぉぉぉぉ〜……ウォシュレットはイイ感じやね。で、次はドライヤー……んん!?
「ふぉぉぉおおおおお!!!???」
「あははは! 初めての人は大体そうなるんだ、皆通る道だから思う存分堪能していいからね〜!」
あ、あか
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