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蒼と紅の雷霆
蒼紅:第三十七話 悪夢
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……そうですか、ならば私は理想の成就の為にあなた方を全力で排除しましょう。ミチルがいることでシアンから電子の謡精…モルフォを引き剥がすことは容易に出来ます」

「「!?」」

パンテーラが手をミチルとシアンに翳した瞬間、GVとソウの持つミラーピースがミチルに引き寄せられ、シアンからモルフォが現れたかと思えばミチルに引き寄せられた。

「愛する同志G7達による運用を重ね、普遍化(ノーマライズ)が完了したミラーピース…電子の謡精をこの最後の雷霆宝剣に組み込むことが出来る。紅き雷霆と電子の謡精…どちらも電子を操る強大な力…この2つと宝剣の力が合わさった私は誰にも止めることは出来ません」

ミラーピースとモルフォが宝剣に吸い込まれ、宝剣から紅い雷光が迸る。

そしてミチルとシアンが地面に落下し、2人は同時に駆け出してソウがシアンを、GVがミチルを受け止めた。

そして2人を離れた場所に寝かせると変身現象を発動したパンテーラの姿に愕然となる。

変身現象を起こしたパンテーラの姿は成人女性体の姿とは全く違い、禍々しくも電子の謡精に近い姿をしていた。

「何だ?その姿は…」

「電子の謡精と紅き雷霆の力を宿す宝剣…謡精の宝剣により、私の第七波動は一時的に新たなる段階へと至りました。大いなる愛で世界を満たす“夢想境(ワンダーランド)”の第七波動。まずはあなた達を誘い…あなた達を倒した後に時間をかけてこの力との完全融合をするとしましょう」

「兄さん!シアンは?」

「息はあるが、あまり大丈夫ではなさそうだ。GV、早く終わらせるぞ」

第七波動を奪われた反動からか、シアンの顔色は死人のような青白い物だった。

「分かった…モルフォッ!聞こえるかい!?声を聴かせてくれっ!!」

「いくら語りかけても無駄です。無理やり従わせていた紫電の時とは違う。ミラーピースと同志G7の運用データによって、電子の謡精の普遍化は成されました。謡精の力は、完全に宝剣の一部となり、私と一体となっています。最早、あなた達の声はモルフォには届かない。ご都合主義(奇跡)など、決して起き得ません」

取り込まれたモルフォに語りかけるGVにパンテーラは無慈悲に良い言い放つ。

しかし、ソウはそれを聞いても力強く言い返す。

「それはどうだろうな?殆どお前と同じ条件である紫電にも俺達は勝ってきた。今回も同じようにするだけだ。」

「……不可能です。電子の謡精と1つとなった能力者の強さはあなた達が誰よりも分かっているはず。ミラーピースと共に、私の中に同志達の愛が息づいている。彼らの愛と、謡精の歌が、きっとあなた達を滅ぼすでしょう。さようなら…GV、シアン、ソウ…私達の新しい家族になれたかもしれない愛しい人達」

「…さようならなんて…そんな
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