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魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
Epica56イリスとルシリオン
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した。ルシルは女の子を見送ってからメニューを開いた。

「ねえ、ルシル」

「んー?」

「笑顔1つくださいな♪」

「ああ・・・、はい?」

ルシルと一緒になったら、こういうモヤモヤとも付き合っていかないといけない。嫉妬で愚痴ったり拳を振るったりしてたら、確実に終わる。だから落ち着くために笑顔をリクエストしたら、最初は呆けてたルシルも、「ほら、これでいいか?」陰りがあるけど、でも綺麗な笑顔を向けてくれた。

「ん! 余は満足じゃ!」

「勝手に満足していないで注文だ。どれどれ・・・」

「わたしはもう決まってるし。まず温泉たまごを2つ。1つは味付けなしで、1つはシンプルに塩。カルボナーラに温泉たまご乗せ。あとイワシのフリットとコンソメスープ、それにシーフードサラダ」

「かなり食べるんだな」

「あんだけ歩いたんだもん。お腹空き空きだよ〜。ほら、ルシルも頼んで」

「確かにな。じゃあ俺も温泉たまご2つ、味付けも無しと塩で。カレーピラフに温泉たまご乗せ。
サイコロステーキとコーンポタージュ、あとポテトサラダ」

「かしこまりました! 少々お待ちください!」

わたし達の注文を受けた女の子を見送って、料理が来るまで食事後の予定を確認する。真っ先に名物である大温泉だ。約120平方Kmっていう馬鹿でかい温泉にゆったり浸かるのがいい。丘の向こうにある海とは地下トンネルで繋がってるから、そっち辺りで茹った体を冷やして、また熱い温泉で温まる、を繰り返すことも出来る。

「お待たせしましたー!」

どこで水着をレンタルするかの話をしていたところで料理が到着。ルシルと一緒に「いただきます!」手を合わせて、早速エッグカップに収められた「温泉たまごー!」を手にとって、スプーンで掬ってパクッと一口。

「ん〜〜〜〜?」

「これは美味い! 温泉たまごって、なんでこんなに美味いんだろうな」

「うんうん!」

他の料理ももちろん美味しくて、ルシルが頼んだ料理も食べたくなってきたから、「ルシル。サイコロステーキ、ちょっとちょうだい」お願いしてみると、「ああ、どうぞ」お皿をスッと差し出してくれた。けどさ・・・。

「やっぱりここは、あーん、でしょ?」

口を開けて待ってると、ルシルが「ぷふ」小さく吹き出した。

「え、なに? 何で急に笑い出すの?」

「いや、なんでもない。そうだよな。くふふ、それでこそシャルだよ」

「もう! なんなの!?」

口の端や歯に何か付いてるのかって思って、手鏡をポシェットから取り出して口の回り、ありえないと思いながらも鼻毛もチェック。特にまずいことはないように見えるけど、ルシルは声には出さないけど笑い続けてる。

「いやいや。くふ。シャル、さっ、どうぞ
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