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魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
Epica56イリスとルシリオン
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ヴァイトホテルの第2駐車場が開放されてるから、そっちに停めて」

「了解。案内板に従えばいいんだな」

ザンクト・アメリア温泉街。ぐるりと丘に囲まれた約120平方Kmの巨大温泉。当時の教皇アメリア聖下(わたしの高祖母だね)が、ミッドに移住したベルカ人と一緒に、ミッド人に何かお返しが出来ないかということで、温泉の周囲に街を造り始めたのが始まりだ。

「おお! ホテルって話だったが、日本の旅館みたいじゃないか!」

「そう! アメリアツヴァイトホテルは、今は亡きお祖母様が、わたしが留学していた日本とはどのような場所なのかって聞いてきてね。話の中で特に旅館を気に入ってくれたの。そこからはとんとん拍子にこのツヴァイトホテルをお造りになったの。チーム海鳴のみんなも招待したかったんだけど、いろいろと都合が合わなくてさ」

「なるほど。内装もひょっとして和風か?」

「もちろん!(ふっふっふ。自然とアメリアホテルに誘導してやったぜ)」

「それは楽しみだ!」

ここまで来れば残りの計画も上手く行きそうだ。ルシルの後ろだから気付かれないだろうけど、ニヤニヤが止まらない。

「まずは腹ごしらえだな。もうそろそろ限界だ」

「だ、だね〜」

急に振り向かれたからちょっぴり焦ったけど、にやけ顔から微笑み顔に出来た。

「こほん。ザンクト・アメリア温泉街に来たからにはまずは温泉たまご! 美味しいお店知ってるから!」

とうとうルシルのお腹も鳴り始めた。ルシルの手を引いて温泉たまごを売ってるお店にたどり着く。ドアを開けるとチリンと鈴が鳴って、「いらっしゃいませー!」キッチンに立つ老夫婦や、テーブル席のお客さんに料理を運んだり、空いた皿を片付けてる他の若い店員さんから挨拶が掛かった。

「こんにちは〜」

「あらイリスちゃんじゃない! それに色男も!」

「久しぶり、おじさん、おばさん!」

元気に挨拶するわたしと、調理中なおじさんとおばさんの様子にルシルは1歩引いたところで見てたけど、「あ、いつかのカリーヴルストの・・・!」思いだしたみたいで、わたしの側に寄った。

「おっ、憶えていてくれたかい!」

「局と騎士団の英雄様に憶えていてもらえると嬉しいさね!」

以前、リンドヴルムとの戦いの最中、わたしとルシルの2人で芸術強化月間内でデートした際、露店でカリーヴルストを売ってたおじさんとおばさんだ。だからルシルも「ご無沙汰しています」って小さくお辞儀した。

「注文いいですか?」

「ええ、もちろん!」

「メニューです、どうぞ」

テーブル席に付いたわたしとルシルにメニューを届けてくれた店員の女の子に、「ありがとう」ルシルがお礼を言うと、女の子は顔を赤くして「はい!」目をハートにして頷き返
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