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魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
Epica56イリスとルシリオン
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走り出したころで口頭から思念通話へ変える。

『カメロード地区のスケートリンクでスケート、教会巡り、あと温泉だったか』

『そっ♪ クヴェル大広場って、大きな池を囲んだ広場なんだけど、この時期は魔法で凍らせてリンクにする。昔はよくトリシュ達と滑ってたんだけど、日本に移り住んでからは何年かに1回くらいしか滑ってないんだよね。こっちに戻ってきてからも休暇が合わなかったりでさ。独りで滑るには寂しすぎるし』

『なるほど。しかしシューズが無いが? レンタル出来るのか?』

『そうだよ。マイシューズは一応持ってるけど、持って行くと荷物になるから置いてきちゃった』

そうしてわたし達は、北区カムランはカメロード地区のクヴェル大広場へ移動。近くの駐車場に“マクティーラ”を停めて、思い思いに滑る家族連れやカップルを視界に収める。

「ところでシャル。君、ふくらはぎ丈のタイトスカートを履いているだろ? それでスケートなんて出来るのか?」

「もち! こう・・・スリットを開けて・・・っと」

タイトスカートの右足側のスリットを、4つの蝶結びしたリボンを解くことで開放する。そしたらルシルが「見えるぞ下着が」ってわたしから目を逸らした。

「そこまで派手に動くつもりはないし、黒ストッキングを履いてるから、見られてもハッキリとは見えないはず」

下着が見えないギリギリまでスカートの裾を何度も捲りながら、ルシルに「どう? 見る?」右太ももを近付けた。

「アホ」

「あいた」

ペチンと太ももを叩かれた。裾を元に戻して、シューズをレンタル出来る店に入る。店員さんからの「いらっしゃいませー!」を受けて、わたし達はカウンターへ。そこでシューズと鍵を借りて、裏口から外へと出る。

「ルシル。そこに靴入れて、シューズに履き変えるの」

裏口から出ると、すのこを敷いて出来てる通路と大きな靴箱が視界に入る。靴箱が鍵付き扉なため、そこに脱いだブーツを入れて、一緒に借りた鍵で閉める。

「んじゃ滑りますか。今日はルシルとのデートだから、30分くらいであがろうっか」

「判った。よし、行こう」

ルシルと一緒にリンクへと入る。最初は慣らしということで、外周をゆっくりと2人で滑る。手を繋いで滑ったり、追いかけっこをしたり、それだけで十分楽しいんだけど・・・。

「むぅ・・・」

「どうした?」

「ルシルと仲良く滑るのも悪くないけど、こう・・・バビュン!と全力で滑りたい」

後ろ向きに滑ってルシルと向き合い、引いていた右腕を前に向かって突き出す。

「とは言ってもな。割と混んでいるぞ? ほら、今はこれで我慢してくれ」

突き出したわたしの右手を取ったルシルは、もう片方の手で覆ってくれた。確かにこれだけでわたしの
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