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FAIRY TAIL〜水の滅竜魔導士〜
強き者たちへ
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から出た言葉の意味がわからない。訝しげな視線を送るティオスに対し、足場を慣らしながらシリルは問いかける。

「そもそもお前の力で天海を倒せなかった時点でその計画は破綻してるだろ?」

最大の関門である天海を結局彼は最後まで仕留めることができなかった。彼を倒せなければ全ての人間を殺すという目的の根本が崩れてしまう。

「そうだな。俺自身の力であいつを仕留められなかったのは残念ではある。だが・・・」

地面を蹴り一瞬で距離を詰めるティオス。彼は体を一回転させながらシリルの顔面に蹴りを繰り出す。

「お前のおかげで楽になったよ」

ガンッ

完全に決まったと思った。しかし、ティオスはすぐに違和感に気づく。

「くっ・・・」

すぐさま距離を取ろうとしたティオスだったが、それよりも早く水を纏った拳が彼の腹部に突き刺さる。

「がっ!!」

抜群の身体能力を持っているティオス。彼の反射能力が対応できないほどのスピード。

「水竜の・・・」

怯んだ敵に一切の猶予も与えることはしない。口に魔力を溜めていくシリルを見て青年は翼で自らの体を覆い隠す。

「咆哮!!」

風を含んだ水の強烈なブレスにより漆黒の翼は瞬く間に飲み込まれた。

「これが妖精の心臓(フェアリーハート)の力か!!」

水が晴れた中から出てきたのは無傷の青年。彼は翼から姿を現すと、真っ白な翼を広げている少年に飛びかかる。

「さすがにこれでは殺れないか」

攻めてきたティオスに反応して距離を取る。だが、ティオスの速度もなかなかのものであっさりと間合いに入られた。

「竜神の握撃!!」

至近距離から氷と水を纏った拳を繰り出す。それは見事にシリルの顔面に突き刺さった。

「竜神の・・・」

追撃のために足に魔力を込めるティオス。彼のパンチがクリーンヒットしてしまったシリルは動き出しがわずかに遅れる。

「蹴撃!!」

回し蹴りでさらなる打撃を狙ったティオスだったが、その攻撃は空振りに終わった。なぜなら、シリルが間一髪で回避したからだ。

いや、回避したというよりも、彼はそれ以上のものを狙っていた。
蹴りを打ち出すために片足立ち状態になっている青年の足元を崩すために、シリルは軸足を撃ち抜きにいったのだ。その結果がうまく作用し、ティオスの攻撃を回避することができた。

ガンッ

そしてその攻撃も見事に決まる。支えとなっていた足を崩されてしまったティオスはバランスを崩し転倒する。そんな無防備な彼に、シリルは着地して切り返すと次なる一手に出る。

「水竜の鉄拳!!」

今までの力を遥かに凌駕したパワーを込めた拳が倒れているティオスの腹部に突き刺さる。

「がっ!!」

地面との間に
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