ターン16 魂鋼の風雲児
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バンシーと妖刀−不知火を守備表示で特殊召喚、さらに今捨てた馬頭鬼を墓地から除外して墓地のドーハスーラを……」
絶好調の糸巻によるアンデットならではの展開力を生かした特大ソリティアが行われているのだ。必然的に対照的なその2つの盤面は比べられ、余計になんともいえない雰囲気が濃厚になる。
しかし当の本人はそんな気配などまるで気にした様子もなく、いたって冷静に待ち構える。
「ん、どうした?サレンダーでもするつもりか?」
「舐めやがって、後悔しやがれ!俺のターン……守備固めか、ならこのカードだ!お前の超重武者ソード−999をリリースして、ヴォルカニック・クイーンは相手の場に特殊召喚できる!この効果での特殊召喚をするターンは通常召喚ができないが、スローライフの効果でどのみちこのターン俺に通常召喚は不可能だ」
ヴォルカニック・クイーン 攻2500
「ほう、デメリットの重複か。少しは戦略があるようだな」
999の姿が溶岩に呑み込まれ、長い体を持つ巨大な炎のドラゴンがその後釜に居座る。その体から垂れる溶岩が鼓のすぐそばの足元に落ちてコンクリートを焼くも、その理知的な美貌はまるで動じた気配すらも見せない。そしてその余裕が、余計に若者の苛立ちを募らせる。
「バトルだ!やれ、終末の騎士!」
「仕方がないな。迎え撃て、ヴォルカニック・クイーン」
黒衣の剣士が剣を構えて突撃し、溶岩の蛇が火炎弾でそれを迎え撃つ。当然その後に考えられるのは、コンバットトリックによる戦闘破壊とダメージ。しかし、そうはならなかった。その剣は炎の体に触れるよりも先に溶岩へ沈み、ついでその本体も炎に呑み込まれ崩れ落ちる。
終末の騎士 攻1400(破壊)→ヴォルカニック・クイーン 攻2500
男 LP4000→2900
「ほう」
「熱いぜ……だがな、俺は正気だぜ。俺のモンスターが戦闘で破壊されたこの瞬間、手札の異界の棘紫竜と墓地の異界の棘紫獣の効果を同時に発動!それぞれ自身を特殊召喚する!」
そしてフィールドに、紫色の茨が伸びる。それぞれ同じ濃い紫の体色を持つ異形の竜と獣が、終末の騎士の亡骸を媒体としてその身を自らの異界から現世のフィールドへと現れる。
異界の棘紫竜 攻2200
異界の棘紫獣 攻1100
「これで、俺のバトルフェイズは終了だ。だがな、ここからが俺の攻撃だ!俺はレベル5の異界の棘紫竜と、異界の棘紫獣でオーバーレイ!2体のモンスターで、オーバーレイ・ネットワークを構築。エクシーズ召喚!」
2体の茨を持つモンスターが紫の光となり、螺旋を描いて空中で結合し……そして反転してア落下し、足元に開いた空間へと吸い込まれる。無音の爆発が起きたそこで、赤い体を持つ溶岩の恐竜が産声を上げた。
「灼熱のマ
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