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ラインハルトを守ります!チート共には負けません!!
第百二十五話 ヤン艦隊の跳梁跋扈です。
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るだろう。そこまで私は面倒見切れないよ」

 不貞腐れたような言葉だったが、そんな感情は一ミリも交じっていなかった。代わりに――。

「ヴィトゲンシュティン中将になんといっていいやら・・・・」

 ヤン・ウェンリーはと息を吐いた。ウィトゲンシュティン中将から預かった第十三艦隊の大半を失ったのだから、無理もない。
 かつてのイゼルローン要塞攻略作戦の際に、かろうじて生き残ったクレアーナ・ウェルクレネード、カレン・シンクレア両提督も死んでいた。
 グリーンヒル大尉もアルフレートも、かけるべき言葉を見いだせないでいた。
 室内の沈滞した空気を打破したのは、一通の命令書だった。シャロン・イーリス最高評議会議長からであり、ヤン・ウェンリーに対する新たな指令が書かれていたのである。

* * * * *
 再編成を終えた両軍は行動を開始したものの、それからの十数日間の戦いは奇妙なものとなった。
 フェザーン方面総軍とイゼルローン方面総軍は、適宜後退を続け、帝国軍がそれを追う形となった。イゼルローン要塞にビューロー、ベルゲングリューン両者の指揮下の駐留軍を残すと、ルッツを総司令として再編された別働部隊も、ラインハルトの本隊も、共に進撃を続けた。
 ローエングラム参謀総長(イルーナ)から、一つの指示があったのである。曰く、自由惑星同盟側から挑発があるまでは、積極攻勢を仕掛けることなかれ、と。
 これには、転生者たちも諸提督も顔を傾げたが、ともかく、帝国軍は進撃を続けた。
 自由惑星同盟側も黙ってみていることなく、自由惑星同盟側から仕掛けられた大小10度の戦いがあったが、之と言って決定打を与えることのないまま、帝国軍は同盟領深くに進撃を続けた。
ラインハルト本隊は、アスターテ、マル・アデッタ、ランテマリオへ。
 別働部隊は、エル・ファシル、シヴァへ。

「どうも、妙だな。」

 ロイエンタールは僚友から感想を聞かれると、言葉少なにこう返しただけだった。

「それ以外の感想はあいにく俺には持ち合わせておらんよ。何しろ敵の意図が分かりかねる。通常であればこのように奥深くに侵攻を続けさせる余裕はないはずだが」
「例のシャロンとかいう者にすべて実権が掌握されていれば、焦土戦術も可能だという事だな」

 ミッターマイヤーがロイエンタールのグラスにワインを注ぎながら言う。艦隊は航行しているが、両者は束の間の休息を取っている最中だった。

「そろそろ何か起こってほしいものだ。ただひたすら待つのは性に合わぬ。かといってこちらから積極攻勢に出ようにも、敵は後退を続ける一方だからな」
「完全に俺たちを誘い込んでいるな。そうは思わんか?」
「それはわかっている。だが、各惑星に兵力を散らせば、戦力分散の愚を犯すことに他ならない。第一星系を
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