蒼紅:第三十六話 聖者
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無能力者の排除も容易く、君の理想も早期に実現すると言うのに君はそれを理解しないどころか能力者に牙を剥き、力の使い方を誤っている」
「力の使い方を誤っているのはお前達だ!そんなことをしても本当の理想郷なんて創れない!」
「力ずくでなければ僕達能力者はしっかりとした居場所を持つことなど出来ない。君が幸運だっただけだ…僕の故郷では、能力者は迫害の対象…無告之民だった。親には捨てられ、住む場所もなく、道を歩けば石を投げられた。やがて僕は空腹のあまり倒れた…その時はお優しい無能力者が食べ物を分けてくれた…尤も、その食べ物には毒が仕込んであったんだ。正に九死に一生、流石に悟ったよ。能力者と無能力者は手を取り合えないとね…」
「そんな…そんなことはない!第七波動を持たない人全てがそんな心無い人じゃない。僕は知っている。オウカを…偏見を持たず接してくれる人を!」
「それこそ一部の人間じゃないか? 僕は君ほど無能力者を信じることは出来ない…人は、自分と違う者を受け入れることは出来ない…それは人類(戦争)の歴史が証明している。弱肉強食。これは、僕ら能力者(新人類)による愚かな旧人類の淘汰なんだ。僕からも聞こう…君の兄は今でも無能力者が憎いのだろう?身近な存在の憎しみを取り払うことさえ出来ない君の言葉に価値はない」
「それは…!」
「言葉ではどうとでも言える。最早僕達は対話と言う段階は過ぎ去った!妹の…パンテーラの望みのために僕は君達を倒す!!」
最初から謡精の力を解放し、最大出力でGV達に斬りかかるテンジアン。
あまりの速度にGVは床が凍りついているのもあり、回避が間に合わずにカゲロウを使わされる。
「GV、この氷の足場では思うように動けないだろう。空中ダッシュとジャンプを使って動け…そうすれば少しはマシに動ける」
テンジアンとの戦いを経験したソウは移動に関してのアドバイスを送る。
「了解」
今回の相手はテンジアン1人のみ、よって前回のアスロックとテセオのコンビよりは対応しやすい。
「ハッ!!」
円月輪を発射してくるテンジアンにソウはマッハダッシュを、GVは空中ダッシュで回避する。
回避が間に合わない場合はガードヴォルトの盾で円月輪を防いだ。
GVがテンジアンに避雷針を撃ち込んで雷撃を流し込み、ソウが雷撃刃の斬撃を浴びせてダメージを与えていく。
「テンジアン!いくらお前でも俺達を同時に相手にすることは出来ない!そこを退け!!」
「それは出来ない相談だ!パンテーラは僕が守り通す!」
ソウの言葉に耳を貸さずに雷撃刃に対して絶対零度の剣をぶつける。
GVは再び霆龍玉を叩き込んでテンジアンにダメージを与え、怯んだ隙に避雷針を撃ち込んで雷撃を流し込む。
「ぐうう…
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