第百九話 鱈と共にその三
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「これは起きた世界でもですが」
「お米から造るお酒がこれ程までええとは」
ウスマンも飲みながら話した。
「いや、面白いことだな」
「お米の凄さの一つで」
クルマも言うことだった。
「お酒にしても美味しい」
「ほんまにな」
「たらふく飲んで」
「そっちも楽しむか」
二人でこう話してだ、そのうえでだった。
アフリカの面々は酒も飲んでいった、その中でアレンカールはやはり相当に飲んでいてビークも言ってきた。
「あの、棟梁」
「あたいの飲み方ね」
「はい、飲み過ぎですわ」
こう指摘するのだった。
「それは」
「だからね、あたいはね」
「お酒が好きで」
「毎日ね」
「飲める限りはですね」
「飲むから」
そうした考えだからだというのだ。
「今もね」
「飲まれますか」
「そして朝はね」
翌日の朝はというのだ。
「二日酔いになってるのよ」
「相変わらずってことですか」
「そうよ、まあ身体を壊さない程度にね」
「いや、それは」
今度はママニが心配そうにアレンカールに話した。
「どうも」
「駄目だっていうのよね」
「はい、一日二升は飲んでますさかい」
そえでとだ、ママニは言うのだった。とはいっても彼自身も飲んでいてその飲んでいる量は体格のこともあり相当なものだ。
「それが日本に来てから毎日は」
「身体を壊すわね」
「そうなりますで」
こう言うのだった。
「ほんまに」
「じゃあ今のあたいは」
「身体に悪いことしてます」
飲み過ぎ、それでというのだ。
「結構以上に」
「麻薬はしてないわよ」
アレンカールはそこは断った。
「あたいあれは大嫌いだから」
「それは常識では」
ライアが言ってきた。
「麻薬は」
「まあ結構あるお話でしょ」
「国によっては」
「こっちの世界では徹底的に取り締まってるけれどね」
「あんなん取り締まらへんと」
どうしてもとだ、ライアも言うことだった。
「絶対に」
「だからあたいも政としてね」
「麻薬は徹底させてますか」
「そうしてるのよ、それと比べたら」
「飲み過ぎは同じ位危ないかと」
レベッカもアレンカールに言った。
「棟梁、ほんまに最近飲み過ぎですさかい」
「じゃあ控えるべきということね」
「時々休肝日をもうけて」
そしてというのだ。
「飲まんことです」
「そうね、じゃあブラジルに帰ったら」
「そうされますか」
「今はどうもね」
日本にいる間はというのだ。
「出来そうにないわ」
「そうですか」
「これだけのおもてなしを受けているとね」
「日本のおもてなしは」
ここで言ったのはケン=ママニ=カブラルだった。
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