第四十八話「天央祭・\」
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美九は頬を膨らませて抗議する。可愛らしいその表情に彼女の頬は自然と緩んでいた。それと同時にキャットウォークにて戦っている精霊を見る。そこには二体の精霊に少しづつ追い込まれていく士道たちの姿があった。
「…あちらはもうすぐ決着が付きそうだな」
「そうみたいですね。そうなったら今度は精霊さんたちと仲よく天央祭を楽しみましょう!勿論、美亜さんも一緒ですよ?」
「…分かった。その時は楽しませてもらうよ」
そう言っていると十香が〈鏖殺公〉を構えこちらへと突貫してくる。しかし、それは四糸乃が作り出した氷壁で防がれた上に八舞姉妹の突風で十香は天井を突き破り、外へと吹き飛ばされてしまう。
「う、うわぁぁぁっ!?」
「十香…!」
呆気なく吹き飛ばされた十香であったが今度は天井を突き破り美九の真上へと現れた。どうやら吹き飛ばされたとはいえそこから次の攻撃に繋げた行動に彼女は感心する。
「な、ぁ」
しかし、美九は突然の事に目を見開いたまま固まってしまう。その様子に彼女はやれやれと思いつつ右手にトンファーを握ると十香と美九の間に躍り出る。
「邪魔をするなぁっ!」
「そちらこそ、いい加減倒れろ!」
振り下ろされた〈鏖殺公〉をトンファーで防ぐ。右腕を中心に鋭い痛みが走るもそれに気を取られる事なく右腕をずらし剣の軌道を変える。
そして右腕をずらした勢いのまま体をひねり右足による回し蹴りを十香の顔に命中させる。
「ぐっ、ああぁぁっ!!!」
もろに直撃を受けた十香はそのまま壁まで吹き飛ばされる。彼女はトンファーを仕舞い右腕を確認する。十香の一撃を受けたため右腕には激痛が走っており最悪骨にひびが入っている可能性すらあった。
単純な力なら十香に分があったが技術面も含めれば彼女が負けるはずがなかった。とは言えこれ以上の戦闘は今は難しいなと思い美九に無事かどうかを聞こうとした時であった。
天井が十字に切り裂かれそこから機械を纏った女性が降りてきた。
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