第百二十四話 三国だけでなくその一
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第百二十四話 三国だけでなく
伊代の掌握は松山が降ると余計に早まった、そして英雄が当初考えていたよりもかなり早くにであった。
伊代の国人や寺社勢力が全て降った、そして伊代の全ての力がある者達もだった。
「全て降ったな」
「はい」
まさにとだ、良太は英雄に本陣で答えた。
「全て」
「そうだな、まさかな」
「ここまで早くですか」
「伊予を掌握出来るとはな」
「思いませんでしたね」
「そうだ、だが」
それでもと言うのだった。
「いいことだ、ならだ」
「次ですね」
「次はだ」
良太にさらに言う。
「土佐だ」
「あの国ですね」
「この伊代から主力を土佐に向け」
そしてと言うのだった。
「讃岐、阿波からもな」
「攻めますか」
「そうする、だが」
ここでだ、英雄はこうも言った。
「それは難しいな」
「土佐はのう」
当季がこの国について言ってきた、見れば仲間達も水軍に出た面々以外は全員その場に集まっている。
「山に囲まれちょる」
「そうだな」
「だからぜよ」
「そうそう攻めることはな」
「難しいぜよ」
山に阻まれてというのだ。
「それが土佐の強みぜよ」
「他の国から攻めにくいな」
「だからここはぜよ」
「陸からが難しいならな」
「湖からぜよ」
当季は笑って話した。
「そこから攻めるぜよ」
「それがいいな」
「しかもわし等はええ水軍を持っちょる」
当季はこのことも指摘した。
「ならぜよ」
「その水軍を使ってな」
「それでぜよ」
まさにというのだ。
「攻めるぜよ」
「ではな、まずはだ」
英雄はすぐに言った。
「水軍をこの松山に集めてだ」
「そうしてじゃな」
「阿波にもそうするが主力はだ」
水軍のそれはというのだ。
「松山だ」
「そうしてじゃな」
「陸の軍勢を船に乗り込ませ」
「湖からじゃな」
「四国の西を南下し」
そうしてというのだ。
「土佐まで入ってな」
「そうしてじゃな」
「四万上川の西にまずだ」
「上陸してか」
「そこを占領してだ」
「そこからじゃな」
「土佐を攻めていく」
「そうしていくんじゃな」
「だからだ」
まずはというのだ。
「松山に陸の軍勢も水軍もだ」
「集結させるんじゃのう」
「そうする」
こう言ってだ、そうしてだった。
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