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ハイスクールD×D イッセーと小猫のグルメサバイバル
第59話 冷血なる虫使い!対決トミーロッド!
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side:リアス


 私達が出会った謎の男性、彼の口から放たれた帰れなくなるという言葉に私は動揺を隠せなかった。


「帰れなくなるって一体どういう……」


 私が話そうとすると彼は手を振りそれを止めた、そして懐からノートを取り出すと何かを書いて私達に見せてきた。


『そのスーツには盗聴器が仕組まれている』


 と、盗聴器ですって!?そんなものがこのスーツに付けられていたなんて……でもこの人字が汚いわね!?辛うじて読めたけどもうちょっと綺麗に書いてほしいわ。


「……」


 私の表情を見た男性は居たたまれなくなったのか暗い表情をしていた。悪いことをしたわね……


 まあそれはそれとして問題はセンチュリースープの方ね。私達がいる空間はとても広くて大きな氷柱が何本も生えた神秘的な場所だったわ、恐らくここがグルメショーウインドーの真下なのね。


「でもこれって……」


 センチュリースープがある場所に出るオーロラは全く見えないわ、まさか本当に無いんじゃ……


 そんな最悪な可能性を考えているとアーシアがおずおずという風に男性に話しかけた。


「あ、あの……それって本当なんですか?」


 アーシアは怖そうな表情を浮かべてそう呟いた。まあそれが本当なら私達の会話も全部聞かれているって事だし良い気分はしないわね。


「……」
「あ、あの……」


 だが男性はアーシアの質問には答えず黙ったままだった。


「お嬢ちゃん」
「は、はい……」
「口は禍の元だ」
「ふえっ?」


 えっと、要するに知ったらマズイ事でもあるのかしら?そう思っていると男性は凄い速さでノートに何かを書いてアーシアに見せた。


『盗聴器は依頼人のモンローヤッコリ氏が仕掛けたものだ。確認したから間違いない』
「あ、あわわ……」


 いや教えてるじゃない!?しかも字は余計に汚くなってるし!依頼人なんかもう名前が違うじゃない!


 そんなツッコミを心の中でしながら彼は船で起きたことを教えてくれた。私達がアイスヘルに向かった後、第二陣の美食屋や船で多くのグルメSPが殺されたこと、カーネル氏が盗聴器をスーツに仕込んだことなどを教えてくれた。


『だがどうしてカーネル氏は盗聴器なんか仕掛けたんだ?普通にスープがないならそれでおしまいなのでは?』


 ゼノヴィアもノートに字を書いて会話をしていた。とても綺麗な字ね……


『さあな。唯一つ言えるのは奴は俺達の事を駒としか思っていない事だ、スープが無いと知れば俺達にはもう用はない、そのまま引き返すだろう』


 スープがない……その言葉を突き付けられた私は思わず駆け出してしまった
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