第44話
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ール卿にしてもらっていたんだ?」
「…………これから戦争が本格的になるのですから、お兄様達の足を引っ張らない為にもわたくしにとって弱点である接近戦を克服する為にお姉様に稽古をして頂いていたのですわ。」
「接近戦が弱点って…………確かに魔法と比べたら劣るかもしれないけど、今でも接近戦の戦闘力も十分過ぎるんだと思うんだが…………第一セレーネの本領は魔法じゃないのか?」
セレーネがツーヤに稽古をしてもらっている理由を知って目を丸くしたリィンは不思議そうな表情で指摘した。
「――――――それは違いますよ、リィンさん。本来”パートナードラゴン”は”パートナー”と肩を並べて戦い、時には”パートナー”を守る事が求められているのですから、その過程で当然接近戦の技術も求められています。ですから本来”パートナードラゴン”の戦闘スタイルは接近戦、魔法の両方を使いこなす”魔法戦士”です。その証拠にセレーネと同じ”パートナードラゴン”であるあたしやミントちゃんは、接近戦と魔法、両方とも”それなりの技術”でしょう?」
「え、え〜っと…………二人の戦闘能力が”それなり”というレベルかどうかの議論はともかく…………もしかして、ルクセンベール卿に頼んでまで接近戦の技術を磨こうと思ったのはエリスが”金の騎神”の”起動者”になった件か?」
ツーヤの説明を聞いて、ツーヤとミント、二人の戦闘能力を思い返して冷や汗をかいて表情を引き攣らせたリィンはすぐに気を取り直し、複雑そうな表情でセレーネに訊ねた。
「…………やはりお兄様には隠せませんわね。お兄様がメンフィル帝国軍につくと決められた時からエリスお姉様とエリゼお姉様と共にお兄様を支える事をわたくしは決めましたが、お兄様はベルフェゴール様達、エリスお姉様とエリゼお姉様はそれぞれ”騎神”と”神機”という”新たな力”を手に入れたにも関わらず、わたくしだけが何も変わっていません。エリスお姉様に限らず、お兄様達の足を引っ張らない為にももっと精進する必要があると思い、お姉様に稽古をつけて頂いたのですわ。」
「俺もそうだが、エリゼ達もそれぞれ”特殊な例”だから比較する必要はないと思うんだが…………――――――すまない。セレーネの悩みに気づけなかったなんて、セレーネを含めた仲間達の命を預かる上官として、そしてセレーネの”パートナー”として失格だな。」
複雑そうな表情で語ったセレーネの本音を知ったリィンは困った表情を浮かべた後セレーネに謝罪した。
「そ、そんな!お兄様は何も悪くありませんわ!悪いのはお兄様に相談しなかった私ですし、お兄様はベルフェゴール様と”契約”なさって”性魔術”の”本領”を教えられてから、私やエリスお姉様の為にも頻繁に私に”性魔術”をして頂いていますもの…………」
「ちょっ、セレーネ!人前で言う事じゃないし、それもよりに
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