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英雄伝説〜灰の騎士の成り上がり〜
第44話
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フォルデの推測に頷いて答えたリィンだったが、すぐにクルトに謝罪した。

「いえ…………”ヴァンダール”の本懐を果たす為…………そしてどのような形であろうとも皇太子殿下をお守りする為にも母共々メンフィル帝国軍に協力すると決めたのですから、どうかお気になさらず。それよりも先程の話に出たフランツさんの紹介、どうかよろしくお願いします。」
「わかった。…………その為にも今回の戦争、絶対に生き残ろうな。」
クルトの頼みに頷いたリィンはクルトに応援の言葉を送り
「はい…………っ!」
リィンの言葉にクルトは力強く頷いた。
「それと先輩、時々で構いませんからクルトの稽古に付き合ってあげてくださいよ。その代わり、朝か昼の俺の都合のいい時間であれば、俺に話を通してもらえれば俺の部屋に娼婦を呼んで先輩が使っても構いませんよ。――――――当然、”行為”の後始末はしてもらいますが。」
「しゃあねぇな…………じゃ、早速お前の部屋を使わせてもらうぜ♪」
更にリィンはフォルデに要求とその対価を伝え、それを聞いたフォルデは疲れた表情で溜息を吐いた後すぐにいつもの調子に戻ってリィンに要求し、フォルデの態度にリィンとクルトは冷や汗をかいて表情を引き攣らせた、

その後、訓練場に残って鍛錬を続けるクルトや自分の部屋に戻るフォルデと別れたリィンは見回りを再開し、訓練場の一角で対峙しているセレーネとツーヤの様子が気になり、足を止めた。

「あれは…………」
「ヤァァァァ…………っ!」
「足に回す魔力に気を取られていて、腕に回す魔力がさっきより減っているよ!全身に均等に魔力を回す事を意識して!」
「はい…………っ!」
互いの武器で接近戦の稽古をしているセレーネとツーヤの様子を見たリィンは呆けた。その後二人の稽古は続き、稽古が終わるとセレーネは息を切らせていた。

「ハァ、ハァ…………やはりお姉様と比べれば私はまだまだですわね…………」
「フフ、これでも”部下”のレーヴェさんと”互角”になる為にも接近戦を重点に鍛錬しているんだから、魔法の方が得意のセレーネにそんな簡単に追いつかれる訳にはいかないよ。――――――それよりも、貴方はセレーネの”パートナー”なのですからそんな離れた場所で見学する必要はないと思いますよ、リィンさん!」
息を切らせて呟いたセレーネに苦笑しながら答えたツーヤは離れた場所で状況を見守っているリィンに視線を向けて声をかけ
「え…………あ…………お兄様…………」
「す、すいません。ルクセンベール卿とセレーネの稽古の邪魔になっていはいけないと思って、つい…………」
ツーヤの視線につられてリィンに視線を向けたセレーネが呆けている中、リィンは苦笑しながら二人に近づいた。

「えっと………それよりも、どうして剣術の稽古をルクセンベ
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