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英雄伝説〜灰の騎士の成り上がり〜
第44話
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疲れた表情で溜息を吐いた後自分に対して恨めしそうに見つめるフォルデに困った表情で答えたリィンはクルトにフォルデの事について説明した。

「フォルデ大尉の先祖が”ヴァンダール流槍術”の使い手の一人であるロラン卿の妹君…………なるほど。途絶えたはずの”ヴァンダール流槍術”を先祖代々伝えられていたお陰でフォルデ大尉は現代で唯一の”ヴァンダール流槍術”の使い手なのですか…………という事はフォルデ大尉は僕にとって遠い親戚にも当たる方なのですね。」
「ま、250年前以上の話で血は相当薄まっているだろうから、親戚って言ってもほとんど他人と変わんねぇと思うぞ。」
リィンから事情を聞いて驚きの表情で呟いた後興味ありげな様子で自分を見るクルトに対してフォルデは興味なさげな様子で答えた。
「…………フォルデ大尉、僕と手合わせをしてください。」
「うげ…………一応聞いておくが今の話を聞いて、何でそんな展開になるんだ?」
クルトの要望を聞いたフォルデは嫌そうな表情をした後クルトに訊ね
「伝承者がいなくなった事で途絶えたはずの”ヴァンダール流槍術”…………”中伝”までしか認められていない未熟者とはいえ、”ヴァンダール流”の使い手としてどのような武術なのか実際得物をぶつけ合って知りたいんです。」
「ハァ…………やっぱりそういう類の理由かよ…………だが、断る!せっかくの休みなんだから、そんなめんどくさくて疲れる事はゴメンだ。ましてや今は戦争中なんだから、休める時は休むもんだぜ?」
クルトが自分と手合わせをしたい理由を知ると疲れた表情で溜息を吐いた後クルトの要望を断った。

「確かにフォルデ大尉の仰っている事は正論ですが、腕を鈍らせない為にも毎日の稽古は欠かせません!その稽古に僕も混ぜて頂く事は問題ないはずです!」
「ハァ…………だから、それが疲れるし、めんどくさいから、嫌だっていっているだろ…………」
「……………………」
真剣な表情で要求するクルトに対してフォルデは疲れた表情で溜息を吐いて軽く流そうとし、その様子を見ていたリィンはふとかつて微妙な関係だったラウラとフィーの様子を思い浮かべた、
「…………フォルデ先輩、今からクルトと模擬戦をしてあげてください。これは”上官命令”です。」
「え…………」
「ハァ!?マジで何を考えているんだ、リィン!?」
リィンの突然の命令にクルトが呆けている中、驚きの声を上げたフォルデは困惑の表情でリィンに訊ねたが
「理由は後で話しますので、まずは”模擬戦”です。――――――いいですね?」
「へいへい…………」
反論を許さないかのように威圧を纏ったリィンの笑顔に圧されて頷かざるをえなかった。

その後リィン達は訓練場に向かい、フォルデとクルトがそれぞれの得物を持って向かい合っている中、審判役のリィンが
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