トラブルメーカーメーカー
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たされたし、次は………」
そう言うと俺の暴れん坊将軍をズボンの上から可愛がりつつ、潤んだ瞳で見詰めてくる。
周囲の男性客(連れに女性が居る場合も含む)から羨望の眼差しで見られながら、平静を装いケーキを完食する。
食休みもそこそこで席を立ち、ユキが支払いを済ませると店の外へ…
パーキングへ向かうのだが、間違いなく寄り道をするだろう。
だって俺の暴れん坊将軍がユキの鞘に引き籠もりたがってるんだもん!
国道へ出ると渋々陸橋の階段を登る俺…
車通りが少なければ、絶対に道を横断してただろう。
それ程に俺の暴れん坊将軍が大暴れ寸前だ!
陸橋を渡りきり、階段を下りようとした時、不意に後ろから声をかけられる。
「竜太君!」
声のする方へ振り返ると、そこには昨晩別れた(振られた)洋子の姿が…
「よ、洋子…ど、どうして此処に!?」
「ゴメンね…私、竜太君に相手にされなくて寂しくなっちゃってたの。それで思わず猫にヤキモチ焼いて…本当は竜太君の事が好きなの!」
よ、良かった!俺、振られてないよ!
「あ「ちょっと引っ込んでなさいよ!アンタとは終わったのよ…アンタが自ら終わらせたの!リュー君はこれから私とホテルでエッチするんだからね!」
い、いや…出来れば本物とがいい!
でもそんな事を言ったらユキを傷つけてしまう…
恋人同士にはなれないが、ユキを傷つけるのは嫌だ!
「何言ってんのよ!アンタなんて振られた痛みを紛らわす為だけに誘われたのよ!どう見たって身体だけしか目当てにならない女じゃないの!」
いや違うぞ。身体だけが目当ての女じゃない…身体だけが目当てになる男なんだ!
でもそんな事を言ったら、俺が変態視されてしまう。
「ふざけないで!私とリュー君は子供の頃から一緒に居る仲なんだからね!」
「子供の頃から一緒なのに、恋人同士になれないなんて、やっぱり身体しか魅力が無いからでしょ!」
色々言いたい事はあるのだけれど、言ってしまうともっと厄介な事になるので、何も言えないで居たが、気付けばユキと洋子が取っ組み合いの喧嘩を始めてしまった。
俺は慌てて2人の間に割り込み、喧嘩を止めようと努力するのだが、エキサイトした2人は力強く、逆に俺が弾き飛ばされてしまった。
しかも階段を踏み外してしまい、凄い勢いで歩道まで転げ落ちる。
強烈に後頭部をコンクリートの歩道で強打し、俺の身体は仰向けで静止した。
体中が痛いはずなのに、不思議と何処も痛くない…
俺の視界には満天の星空が広がる。
ユキと洋子が血相変えて俺に近付き叫びながら話し掛ける…
しかし、どういうワケなのか声は全く聞こえてこない。
ただ静かに視界が暗くなって行く…
気が付けば俺は、暖かく居心地の良い暗闇で眠っ
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